第22回佐賀県(令和3年8月豪雨)復旧・復興推進本部会議を開催しました
3月29日(火曜日)に第22回佐賀県(令和3年8月豪雨)復旧・復興推進本部会議を開催しました。
詳細は下記リンクからご覧ください。
会議資料
会議内容
〇司会
それでは、ただいまから令和3年8月豪雨災害に係ります第22回佐賀県災害復旧・復興推進本部会議を開催させていただきます。
本日も武雄市の北川副市長さん、嬉野市の永江行政経営部長さん、大町町の内田副町長さん、それから、災害支援プラットホームから山田共同代表に御出席いただいております。
皆さん、よろしくお願い申し上げます。
それでは、お手元の式次第に基づきまして進行させていただきたいと思います。
まず、各市町の状況につきまして、現状報告をしていただきたいと思っております。まずは、武雄市の北川副市長さんよろしくお願いします。
○武雄市副市長
座ったままで失礼します。皆さんこんにちは。武雄市の北川でございます。
まずもって、8月の災害からこの間、佐賀県におかれましては、市民生活の全般にわたり、多くの御支援をいただきましたことをこの場をお借りしてお礼を申し上げます。まことにありがとうございました。
それでは、武雄市の現在の状況について報告をさせていただきます。なお、数字につきましては3月23日現在のものでございますので、御了承ください。
まず、罹災証明書の発行件数2,023件、市営住宅等への一時避難状況ですけれども、まだ、19世帯の方々が今も避難をされている状況でございます。
次に、被災者支援の状況でありますが、住宅の応急修理制度が627件、被災者生活再建支援金が416件、罹災者見舞金が1,402件、災害義援金が1,014件、水に強いなりわい再建事業が35件などとなっております。一見平穏を取り戻したかのようにも見えますけれども、被災者の生活再建は今なお続いており、引き続き支援をしてまいります。
武雄市では、3月22日に今後の災害に対する備え、災害復旧対応や、復旧・復興の大きな方向性を示すために、関係機関を入れての市の防災会議を開催し、地域防災計画の見直しを行いました。
主に、令和3年8月豪雨災害による教訓を踏まえた修正、治水対策をはじめ、さらなる情報伝達手段としての臨時災害放送局の整備、民間ボランティアとの連携、入浴支援体制の確立、安心して避難できる環境整備などについて修正を加えたところでございます。
会議では、武雄河川事務所長様、杵藤土木事務所長様より、国、県の動向について説明をしていただいたところであります。
災害の影響は市民生活の多岐にわたっておりまして、復興にはまだまだ時間がかかろうと思われます。今後とも県を中心に関係機関の御支援をよろしくお願いいたしまして御報告とさせていただきます。
以上でございます。
〇司会
ありがとうございます。続きまして、嬉野市さんお願いします。
〇嬉野市行政経営部長
皆様お疲れさまです。嬉野市の行政経営部長で、併せて危機管理監も務めております永江と申します。本日は副市長が公務の都合により出席できませんので、私のほうから報告させていただきます。
8月豪雨から7か月が過ぎた現在の状況でございますが、避難所への避難はありませんが、賃貸型応急住宅に2世帯4人が避難されております。住宅の被害は今のところ全壊3件、大規模半壊3件、半壊7件、一部損壊3件、床上浸水11件、床下浸水22件となっております。
災害救助法の適用で応急修理のほうを行ってもらっております。
また、市道で18か所、市で復旧事業を行う河川で36か所、農林関係では小さなものまで含めますと300か所以上の被害が確認されております。いまだに通行止めとなっている市道は10路線、11か所となっております。
災害復旧事業につきましては、去年12月までに国の査定が終わりまして、緊急性の高いところから発注を行っておるところでございます。しかしながら、被害箇所が非常に多く、また、受注できる業者も手いっぱいであることから、復旧には3年ほどの期間がかかるのではないかと予想をしております。公的な災害復旧事業に該当しない住宅や農地等の被災箇所につきましても、市単独事業で対応したり、佐賀災害支援プラットフォームさんをはじめ、市内外の多くのボランティアの皆様で対応をいただいて、できるところは一段落したところでございます。本当に多くの皆様方のご支援に大変感謝しております。
それから、毎回報告しております大規模地滑り地区の状況ですが、4か所のうち2か所は県で、2か所は市で対策を行うこととなっておりますが、いずれの箇所も測量調査を行っている状況で、今後、工法等を検討していくことになっております。今のところ地滑りの兆候は見られませんけれども、居住する住民からは雨季を前に心配する声が上がってきております。今年の梅雨時期には工事が間に合いませんので、まずは大雨が予想されるときは避難指示を発令し、早めの避難を呼びかけていくこととしております。
それから、今回、嬉野市でも内水氾濫による浸水被害がありました。今後の対策としましては、県の内水対策プロジェクトと連動しながら、市でも取組を行っていきたいと思っております。ハード整備には時間がかかることから、まずは市民にリアルタイムの状況をいち早く伝達し、いろいろな手段を使って避難を呼びかけることを優先して行ってまいります。これからは防災DXとして、降雨量や水位などから浸水予測を行い、いち早く市民に伝えるシステムの構築に取り組みたいと思っています。
今回の災害につきましては、創造的復旧として取り組み、今後の防災対策を併せて行っていきます。これまでの国、県の支援に感謝、お礼を申し上げますとともに、これからの復旧・復興につきましても引き続きよろしくお願い申し上げまして、私からの報告とさせていただきます。よろしくお願いします。ありがとうございました。
○司会
ありがとうございます。
大町町さんお願いします。
○大町町副町長
大町町です。よろしくお願いいたします。
県の皆様には様々な部署の方からいろんなご支援をいただいておりまして、大変ありがたく思っております。
水害にて甚大な被害を受けました下潟の公民館分館につきましては、補助額を大幅に上乗せをしていただきまして、地元負担がほとんどない状態で既に復旧工事を完了することができました。ありがとうございます。
それから、下潟排水機場の復旧ですとか機能向上、それから、砥石川ため池の復旧など、県のお力添えによって道筋が見えてきたところもあります。また、先日は農業機械の避難訓練にもご協力をいただきまして、大変ありがとうございました。引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
現在の大町町の状況ですけれども、(住宅の)応急修理制度については、工事を予定されている188件全ての方の申請が完了いたしまして、95%の方が工事まで完了されているような状況です。ただ、給湯器部品の納品等がちょっと遅れているところがございまして、現在もお風呂が使えない方がいらっしゃいます。このような方については、町外ではありますけれども、温泉施設の方と連携をいたしまして、無料で入浴できるように対応しているところです。
また、前回の会議で報告いたしました被災者の方、ケースごとに個別具体的な支援を検討している被災者支援会議の状況でございますが、12月のスタート時点では、大体50世帯程度を対象としてピックアップをいたしまして、見回り等を行ってきたところですが、現在は15世帯程度を対象にCSOの方々とも連携をしながら支援を行っているところでございます。
個々の世帯の状況を見守りながら、場合によっては福祉施策ですとか、町の保健師につないだりとか、そういったことを通じて、個々の世帯のニーズに応じた対応を町の組織横断的に対応しているところです。
引き続き、町の復旧・復興会議、それから、この被災者支援会議等を通じて町民の方の支援を継続していくこととしております。
今後は県の皆様方の御支援等もいただきながら、復旧工事等が進んでまいると思っておりますが、町としても移動式ポンプの配備をするなど、町でできることはしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
また、ソフト面でも、町に進出していただいた日本レスキュー協会の建屋に隣接をして、町独自の災害支援拠点を整備しております。ここでは、SPFさんを中心に災害ボランティアの育成でしたり、重機の取扱いとか、そういったところの技術力の向上、それから、地域住民の方の防災意識の向上等を図る研修を官民協働で行っていきたいと考えております。
このほかにも、ファイナンシャルプランナー協会と連携をした水害保険の勉強会だったり、地域住民同士の横のつながりを深めるためのサロン活動を行いながら、地域の防災力の向上を図っていきたいとしていこうと思っております。町としても、次の出水期までにできることにしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。
○司会
どうもありがとうございました。
続きまして、各チーム等からの報告に入らせていただきます。
先立ちまして、内水対策プロジェクトの状況についてご報告をお願いします。
○プロジェクトIF事務局
佐賀県内水対策プロジェクト「プロジェクトIF」からご報告をいたします。
前回は11月補正までの予算と取組状況でしたので、今回は新年度に向けて3つの柱でどういった取組をそれぞれ行うのか、一覧表としてここで整理しております。
次のページをお願いします。
人命を守るでは、内水監視カメラ、それから、センサー等の設置を行います。まず、県管理道路では、内水監視カメラ、浸水計、それから、道路情報板を設置いたしまして、いち早く道路の状況を通行車両にお知らせすることにしております。既に11月補正予算で債務負担行為を起こしているものについては、契約が済んでおり、整備を今進めております。
それから、クリーク、ため池についても、内水監視カメラ、水位計を設置することにしております。
また、浸水センサ、浸水計については、市町の御協力を得ながら、200か所程度設置していくことにしております。
それから、情報媒体として、県民に身近なケーブルテレビということに着目いたしまして、ケーブルテレビ事業者が行います内水監視カメラの設置に対しても補助をして、40か所程度の設置を考えております。
こういったカメラや浸水計からのデータを現在、更新中の防災無線を利用いたしまして、選択した時点の画像を映し出したり、現在の浸水状況を地図上に表したりしまして、内水の状況を視覚的につかめるようにいたします。
また、農業機械が多数水没して被害を受けたことを受けまして、保険への加入推進のために来年度も引き続きラジオCM等による広報を実施してまいります。
先ほどお話がありましたように、今月、トラクターの避難訓練を大町町で実施していただいたところでございます。
次のページをお願いします。
次は内水を貯める取組でございます。
ここには上がっておりませんけれども、11月補正予算で措置いたしました武雄市の焼米ため池の放流ゲートの設置については、引き続き来年度にかけて進めてまいります。
ここではクリークの護岸整備については、新たに白石町で取り組むことにしております。それから、田んぼダムの推進事業でございますが、佐賀市、武雄市、神埼市などで800ヘクタールを対象にいたしまして実施いたします。
堰板の配布、それから、田んぼダムの導入協力金、それから、田んぼダムに取り組んでいただいた方の畦等が破損した場合の災害復旧の補償金というものの予算を計上しております。
また、併せまして、佐賀大学農学部と連携いたしまして、より佐賀にマッチしました研究等にも取り組んでまいります。
続きまして、特にため池が多い杵島地区において、ため池の貯留能力の評価を行ったり、それから、東部地区で効果的な整備計画を策定するなど、治水活用検討調査といったものを行います。
次のページをお願いします。
続いて、内水を流す対策です。
まず、排水ポンプ車の整備については、11月に契約が済んでおりまして、出水期に向けてオペレーションを含めまして、今準備を行っているところでございます。
それから、河道内の堆積土砂の撤去です。
新年度の予算で117か所の河川の堆積土砂の撤去を行うことにしております。このうち、50か所程度につきましては、出水期までに掘り終えることを目標に進めております。
それから、河道拡幅、排水機場の新設でございます。今、六角川水系におきましては、激特事業を国と連携して進めております。川から水を溢れさせないということは、内水の軽減に寄与することにもなりますので、武雄川、それから、山犬原川での河道拡幅、それから、広田川の排水機場の整備を行ってまいります。
続きまして、排水機場の耐水化、増設でございます。特に浸水被害の大きかった、先ほども話がありましたけれども、大町町の下潟排水機場、それから、武雄市にあります志久の排水機場の耐水化を行いますとともに、下潟におきましてはポンプの増設を行います。
資料には載っていませんけれども、県土整備部におきましても河川管理者として管理している排水機場があります。そういったものの機能向上、耐水化についても補正予算で今年度から進めているところでございます。また、流域治水に関する調査に係る市町村補助も行ってまいります。
以上、こういった事業を行いまして、国、市町の関係機関としっかり連携しながら順次進めてまいることにしております。
以上でございます。
○知事
僕が聞いていたのは、復旧・復興の関係を今日で一区切りしようと聞いていたわけよ。「プロジェクトIF」とかさ、今年度とやらなきゃいけないとか、これから先の対策は必ずこれからもずっとむしろやらなければいけない話なんだけど、何か混線していないですか。だから、いいのかなと。今日である程度県としての復旧・復興本部というのは一区切りさせていただくというところの整理をする会で、これは必ずずっと今からやらなきゃいけないことだよね。その辺どう整理するのか。
○坂本副知事
やっぱり知事が言われるように、復旧・復興の話を全部きちっと整理した上で、一旦区切りをつけた上で引き続きやるという話なので、一番最初に各市町さんの間にぼんと入ると、何か「プロジェクトIF」もやめそうになるので、「プロジェクトIF」はこれからなので、何か順番が……。
○知事
だから、まず復旧・復興の話だけを整理、統括してみたらいいんじゃないの。
○司会
大変失礼しました。
○知事
ごちゃごちゃになっている。だって、これはまだ続く話だし、その辺がごちゃごちゃ混線して伝わったらさ、よくないよね。これはまさに今からやらなきゃいけない話だから。
○司会
申し訳ございません。ちょっと順番が逆転しておりまして、そしたら、これからこれまでの復旧・復興という取組の状況につきまして、各チームからご報告をいただきたいというふうに思います。時間も限られておりますので、項目を絞ってご報告させていただきます。まず、資料2ページ、被災者支援につきまして健康福祉部より報告をお願いします。
○健康福祉部長
被災者支援チームです。まず、対応について3点ご報告をいたします。
被災者支援のために寄せられた義援金は5億4,000万円を超える金額をいただいております。県民の皆様はじめ、温かいお気持ちを寄せていただいた方々に感謝申し上げたいと思います。
受付期間が3月31日で終了いたします。今まで2回にわたり配分しましたけれども、最終配分をしまして、市町を通じて被災者の皆様にお届けしたいと思っております。
それから、3ページになりますけれども、住宅の応急修理につきましては、先ほどご報告があっておりましたように、現在、94.8%が完了しております。6月を目途に全て完了の見込みでございます。
そして、3点目、コミュニティ再生アシスト事業でございますけれども、被災地域の自治会等への支援金ということで、申請がありました10市町60団体に対して5,551万3,000円を交付して、施設や備品の修理などにご活用いただいております。
今後とも必要な支援、応援を行ってまいります。
次に、今後の教訓のところでございますけれども、今回の災害というのは、新型コロナウイルス感染者の拡大期での発災でございました。ダブルの危機ということでございました。まず1点目、感染拡大期における避難の呼びかけということで、知事からメッセージを発出していただいたのが大きかったというふうに思っております。感染症に限らず、災害の際には危機の優先順位をつけて命の危機に一番に向き合うということで、今後とも大事にしていきたいというふうに思っております。
それから2点目は、避難所の感染症対策でございます。これまでも県のほうでも指針ですとかマニュアル作成しておりまして、市町のほうでもしっかりと感染症対策、パーティションですとか消毒とか、そういったことを取っていただいておりました。こうした取組というものは、新型コロナに限らず、いろんな感染症がございます。避難所での感染症対策というのは常に重要ということを抑えていきたいと思っております。今後とも、しっかりとここの2点抑えていきたいと思っております。
以上です。
〇司会
ありがとうございます。続きまして6ページ、災害ボランティア等の支援、災害廃棄物への支援について県民環境部よりお願いします。
〇県民環境部長
まず、災害ボランティア及び災害支援、災害支援CSOへの支援についてでございますけれども、このことにつきましては、発災後速やかに県社会福祉協議会それと、お隣にいらっしゃいます佐賀災害支援プラットホームSPFさん、それと県で3者で協議を開始いたしまして、以後は連絡、連携を密に取りまして支援を行ってまいりました。
ここに書いておりますように、(1)の災害ボランティアセンターへの支援としましては、武雄市、大町町、それと佐賀市で災害ボランティアセンターが立ち上がったことを受けまして、ボランティア参加の呼びかけを行いますとともに、県と協定を締結している企業様のほうに物資の提供、それと貸与の協力以来を実施しております。実績についてはそこに記載をしているとおりでございます。
また、被災地支援を行いますCSO支援としまして、ふるさと納税による資金調達の支援を実施しております。3団体790万円余の資金調達の支援を行ったところでございます。
それと、(3)としまして書いております佐賀災害支援プラットホームSPFさんのほうには、もう多大なる御協力、御支援をいただきました。具体的な取組につきましては、山田代表のほうから後ほど報告があります。
それと、次のページでございますけれども、災害ごみ、災害廃棄物の処理につきましては、市町の状況ニーズの把握に努めまして、市町、それと、廃棄物処理業界団体との連絡調整を図りながら、集積場の設置、運営、災害ごみの収集、運搬、それと、広域処理の支援を行いました。最終的に3月25日に神埼市の搬出完了をもちまして、全ての災害ごみ関係の処理が終了をしてございます。
以上でございます。
〇知事
改めてだけど、今日の会議の趣旨で聞かされているのは、県として復旧・復興本部をずっと22回もやってきたけれども、ここで一旦、県としての全庁的な体制をずっと続けることは一区切りにしていいかどうか、問題がないかどうかのチェックだよね。だから、問題ないです、オーケーです。いや、まだここが残されているので、ここはこういうところでまだやっていくとか、そこを浮き彫りにしてほしいなと思うので、特に先ほど各市町さんから、まだ幾らか残っているところがあるというところがあるよね。それに対するフォローとか。だから、今まで1年間これやってきた、あれやってきたというのはもういいので、今どうなのかという観点でそれぞれ。もう時間もあれなので、話してもらえるかね。
○司会
それでは、今の部分ということで報告をしていただきたいと思います。
これはSPFさんの報告をお願いしてよろしいですか。
○佐賀災害支援プラットフォーム
SPF共同代表の山田と申します。
最初に、改めて受け入れていただき、各市町の方と県の方々もありがとうございます。
まずはこういう会議とかに参加させていただいて、抜け漏れがないということを確認させていただけるというのは非常にありがたいです。昨晩も嬉野市の振り返り会議、それこそ副市長さんを含めてお話をさせていただいたところで、私が言うのもおこがましいんですけれども、大舟地区はこれからまたメンタル的にも、地滑りを起こしている地域なので、一旦の振り返りはしているものの、今後、メンタルケアも必要なんで、サロンとかをやっていく予定もある──すみません、どこまで言っていいかはちょっとあれなんですけど、そういったことの中で、社協さんを含めて、いろんなところに入っていこうという話をしている状況です。
一旦落ち着いてはきているものの、やっぱり地滑りとか大雨が降ったら、次、避難とか、避難所になったときの課題みたいのが多いので、避難所のところはそれこそお話もさせていただきながら、避難所の運営であったり、コロナの中での、今回、ある一定のところの評価は得ていてというか、コロナの中での県内外の入りだったり、避難所の運営は内閣府さんからも大町とかも来て、モデル的になるような取組だということは官民両方で言われているところです。そういうモデルをやっぱり県内に広げていくというところが一つの今後課題だと思っているので、どこの地域であるかよく分からないので、そこに対しての対応というのを3者連携、社協さんを含めてやっていくというところが大事かなと思っています。
武雄市も北川副市長さんやっておりますけど、来月また打合せというか、定期的に会議をさせていただいている状況です。一旦振り返りをしながらも、エリアが広いので、そういう中で尽力される中で抜け漏れがないようにということを行政の中でも話していただいているところに、我々はあくまで補完する役割ぐらいしかできないので、そういう中で足りないところを押さえていくということを連携しながらやっていこうということを話しております。
あとは、大町町は先ほどご紹介があったソレイユ、人材育成支援の研修センターソレイユまで言っていいんですかね。名前を町長が名づけていただいて、4月23日にオープンをするところに向けて、やっぱり今回のコロナの中での課題であったのは、県外団体さんに来ていただいたんですけど、それだけでは足らないというのと、来れないという状態が続くので、いかに県内の自主防災組織だったり、町長、副町長もいつもおっしゃっているのは、自主防災とか自発の地域づくり、知事もいつもおっしゃっているように、地域力を上げて人材、災害対応が全てできなくてもいいですけど、BCPとかを含めてできるような状態をどれくらいつくれるかみたいなところが今後の課題、振り返った中で今後やらなきゃいけないことだと我々は捉えていますし、市町さんともそういう話をさせていただいているところです。そういう中で、CSOの存在だったり、地域おこし協力隊、大町町は入れていますし、県も今入れていただいたおかげで、災害の支援を地域おこし協力隊がやっているという状態になっていますけど、そういうところを増やしていくことで、今後の担い手とか得手づくりは非常に大事なんじゃないかという話をさせていただいております。
あとは、気になるところは、休眠預金とかで、2億5,000万円が多いか少ないかは分からないですけど、お金というのを出させていただいて、我々も法人化しているところです。そういう中で、今回、行政の支援の中でなかなか、もちろんしていただいて、メニューもつくっていただいていますし、名尾和紙さんとか、いろんな方々が相談対応して、そこの相談を県の方とも一緒になってまた相談をしているというような状況です。誰一人取り残さないが本当にどこまでできるかみたいなところはあるんですけど、行政の方々が精いっぱいやってくださっている中で、抜け漏れが出てくるところを少しでも、一つでも二つでもできる部分でやっていければということで進めております。
進めている部分と振り返っている部分、今後必要な部分みたいなところでお話をさせていただきました。
以上です。
○司会
どうも本当にありがとうございます。
そしたら、次は11ページでございます。商工業支援につきまして、産業労働部よりお願いします。
○産業労働部長
商工業支援チームでございます。資料は11ページからになりますけれども、12ページの一番下のところに記載してございますように、初めに復旧支援のための補助金、それから、止水板ですとか、排水ポンプの設置といった、そういった事業継続強化と言っておりますけど、その補助金を10月の臨時議会で予算を計上させていただきまして、13ページに記載がございますけれども、今年度分は一旦佐賀型の商工業者再建補助金は32件、事業継続力強化のほうは30件受け付けております。事業者のほうで資材等は納入が少し遅れているというところがあって、まだ残っている部分がございますので、それについては、3月25日から再度受付のほうを始めております。
それからまた、その次の丸に書いてございますが、事業者さんのいろいろな御相談を受けている中で、例えば、建物をピロティ化しないといけないとか、工場の周りを全部ぐるっと囲わないと、次にもし水が襲ってきたときにはまた被害を受けてしまうという声がございましたので、2月議会におきまして、地域経済伝統産業防災力強化支援補助金といった予算を計上させていただきまして、その分につきましては、明日30日から補助金の申請を受け付けることとしてございます。
いずれも、商工団体と一緒になって、事業者のほうをずっと御相談受けてお話を伺っておりますので、ほぼほぼ把握できてございますので、あとはこの補助金を活用して、事業者に寄り添って、そういった復旧ですとか、あるいは防災対策の支援を行っていくという段階になってございます。
教訓でございますけれども、先ほど10月臨時議会と申しましたが、国の支援策も活用したんですが、国の支援についての協議に1か月ほど時間がかかってしまいましたので、やはり雨季前などに国のほうの支援策がどうなっているのかということを確認して、もし何か不足しているというものがあれば、それも早目に国と協議に入っておくと、そういった備えをしておくことが大事だろうというふうに考えております。
以上でございます。
○司会
ありがとうございます。
続きまして、14ページ、農林水産業支援関係で、農林水産部お願いします。
○農林水産部長
資料は15ページのほうを御覧いただきたいと思います。被災した農地や農道、あるいは林道などにつきましては、災害査定を12月に完了しております。一部、完了した箇所もありますものの、まだのところもかなり残っておりますので、早目に完了するように計画的に復旧工事を進めていきます。
それと、県独自の支援策として、次期作の栽培開始に必要となる種子や肥料の購入、あるいは農業用機械の再取得、修繕に対する支援を行ってまいりました。年度内にそれはほぼ完了をしております。
今後は、想定を上回る規模の大雨に備えていくことが大事だという教訓のもとで取組を進めていきたいと考えております。
以上です。
○司会
続きまして、17ページ、公共施設復旧対策として、県土整備部より報告をお願いします。
○県土整備部長
県土整備部でございますけれども、まず災害復旧箇所、156か所ございましたけれども、災害査定は全て終わっておりまして、今現在、140か所については既に契約も終わっているような状況でございます。今後も、残りの部分についても引き続き対応していきますけれども、今度の出水期までには25か所は現場のほうを完了させるというような状況で進めていきたいと思います。
先ほど嬉野市のほうからとかお話が出ました大舟地区については、やはり規模が大きな地滑りが起きているというようなことで、監視体制のほうは引き続き継続をしておりますけれども、今現在、設計などを進めるとともに、幾らかでも水を抜いたような工事等も進めながらやっていきたいというふうに思っております。
また、名尾地区のほうの話が出ましたけれども、名尾地区のところの土石流災害について、もう既に砂防事業の採択を受けておりますので、令和4年度から用地買収だとか、砂防堰堤の工事にも着手も行いますし、また、名尾和紙の家屋裏の土砂災害、こちらについては佐賀市で事業のほうがもう実施されるというようなことで、今現在、設計等にかかられておりまして、来年度工事に入るというようなことで進めていきたいというふうに考えております。
今回、8月豪雨での教訓として、やはり我々、河川の水位にばかり目を向けていたというようなことで、内水の状況の把握をしっかりやっていって、それをしっかりと情報発信、またサイバーオペレーションにつなげていきたいとも思いますし、観測機器等々不足というものが入手がちょっと手間取って、住民の方々の避難措置というような対応の部分に若干の遅れも生じたところもございますので、そういった機器等もしっかりと備えていきたい。
あと、気候変動に対応した排水機場の耐水対策とか、水門の遠隔操作、また、河川のしゅんせつについても効果がございますので、しっかりとそういったことについても役立たせていきたいというふうに考えています。
以上です。
○司会
これで各チームからの報告を終わらせていただきたいと思います。
意見交換に移りたいと思いますが、これまでのところで何か御質問とか、御意見とかございましたら挙手をお願いします。
○坂本副知事
災害復旧工事の(入札の)不調不落が2年ぐらい前まで結構あっていたけど、今どんな状況か教えてもらっていいですか。
○県土整備部長
災害復旧工事については、元年のときにはさすがに不調不落等々もございましたけれども、災害復旧工事を取っていただくことのメリットの部分を幾らかでも県のほう独自に出しまして、今現在のところ、災害復旧について不調不落が、幾つかは起きてはいますけれども、大きく影響があるような状況には全くございません。しっかりと業界のほうも災害復旧については、やはり地元地域の担い手、守り手というような意識を持って、優先的に受注をしていかなければいけないというような意識を持って取り組んでいただいております。
○坂本副知事
そしたら、工事は進んでいくけれども、特に発注とか工事にかかって問題があるということでは今ないということですね。
○県土整備部長
はい。
○坂本副知事
あとはもう粛々と……
○県土整備部長
そうです。規模が大きいところはやはりどうしても出水期まで終わらない部分もございますけれども、業者の方々が現場をしっかりと監視して、いざ大雨が降ったときもしっかりとそういった対応を取れるような体制を今事務所のほうとも話しながら造っております。
○司会
ほかに。お願いします。
○南里副知事
今回いろいろ取組の中でSPFさんはじめ、民間のCSOさんとかなり協力していろんな取組ができたなという感じがしております。県のほうで、例えば、市町さんとおつなぎしたいということもありましたし、実際にいろんな取組を一緒にさせていただいたということで、かなり今回、いろいろそういう体制といいますか、だんだん良くなったんじゃないかなという感じがちょっとしているんですよ。ぜひ今後も、こういうことを続けていきたいし、もちろんフォローの残っている分もありますから、それはこの体制を解いた後も引き続き県民環境部あたりを中心に連携させていただきたいのと、また、あってはならないですけれども、万が一こういうことがあったときも、今後とも連携していきたいなと、それが一つの今回の教訓といいますか、成果としてあるのかなとちょっと思いました。
何かありましたら一言。
○佐賀災害支援プラットフォーム
ありがとうございます。そういうふうに言っていただいてありがたいというのと、ただ、言ってもやっぱり力不足だなというのをかなり感じています。何にしても、各市町に入らせていただいて、できること、できないこと、ほかの方の力を借りること、県外の力を借りることも含めて、なので、地元でどれくらいできるかというところを我々は常に、佐賀県民じゃないですけど、そこは佐賀モデルだと思っているので、CSOそのもののネットワークであったり、今後、平時のときの準備、先ほどもご挨拶させてもらったとき、月1回ぐらい平時でも顔を合わせて話ができておくと、何かあったときに入らせていただくことができると、佐賀が好きなので、何かできることをしたいというだけの人間の集まりで、そこがちゃんと、我々も力が足らないので、いろんなCSOとかネットワークを組みたいですし、そこに行政の方とか、南里副知事も現場まで来ていただいて話をしていただいて、やっぱり現場で起こっていることをちゃんとお伝えして、制度のところでも本当に難しいなと思っているところがあるので、必要なところはお知恵を借りて、何でこうなっているんだろうというのは皆さんのほうが感じていらっしゃるんですけど、そこを突破できるような、支援者向けもそうだし、住民さん向けもそうですし、一番大事なところだけは、自分たちで自分たちの地域をちゃんと守っているから、一緒にできるような形がつくれたらと思っていますので、ぜひ引き続きよろしくお願いします。
○司会
ほかにご意見等ございませんでしょうか。
○知事
だから、結局トータルでいうと、令和3年8月豪雨災害については、いろいろ公共系とか、その辺、国に言うべきことは今まで言ってきたし、おおむねさっきの報告で整理がついたよねと。これから補助金の申請というのか、実施事務はやりますよということだよね。あとは、それこそ大舟地区とか、まだ戻っていない方とかおられるのかな。そういう皆さん方のフォローというのはこれからももちろんしなければいけない。市町の皆さん方がもちろんフォローもするんだけど、様々な面で問題が起きたら県のほうにも言ってもらって、我々も一生懸命やっていくということだよね。そこは大事よね。だから、残された課題をしっかりと認識して、今日もともとの目的である全体としてやるということは取りあえず区切りにしてもよかですか、市町の皆さん方は。
〇武雄市、嬉野市、大町町
はい。
〇知事
まあ、こっちの話ではあるんだけれども、ただ、我々は次の準備もしなければいけないんだけれども、当然、今、令和3年8月豪雨災害について、最後まで取り残さないというのはずっと決めて22回やってきたわけだから、それはびくともしないという中で。なので、それぞれの部署との連携はこれからも図ってもらって、もちろんプラットフォームさんも一生懸命やっておられるので、問題があったら言ってもらいたいし、それは総括のほうで窓口になってしっかりとやっていくということでいいわけね。
○司会
はい。
○知事
ということで、じゃ、確認が取れたということで。
○司会
それでは最後に知事からのメッセージをお願いします。
○知事
今日は22回目の令和3年8月豪雨災害について復旧・復興推進本部会議を行いました。22回目ということで、本当に皆さん、県庁各部、各課、各職員、そして、SPFさんも含めて、今日は来ておられないけど日赤さんも含めて、様々なCSOの皆さん方が一緒になって取り組んでいただきました。心から感謝申し上げたいと思います。市町の皆さん方も大変だったと思いますけれども、県としても至らないところもあったかと思いますけれども、みんな一つのチームになって全力で支えてまいりました。
まだまだ苦しんでおられる、7か月たってもまだまだ助けを必要とされる方はおられますので、ぜひそれはしっかりと県としてバックアップしていきたいので、何なりと申しつけていただきたいというふうに思います。
そして、さっき話が出たこれからの話ですよね。教訓化はとても大事で、この令和3年の豪雨災害のときに令和元年のときの災害で人を亡くしてしまった、そして、油が出てしまったというところについては、みんなで教訓化して、訓練もしながら、そこは今回おかげさまで亡くなられた方はいなかったし、油も出なかった、そういうことも僕らは克服してきたわけですね。ですので、ぜひ次に備えなければいけない。今年あるものだと思って考える必要があると思います。
平成2年、例の大町で浸かったときが7月2日。令和元年が8月27日。この前の令和3年がここ。さっきいろいろ調べてみると、6月に、昭和にいろいろ起きているんですよ。と思うと、僕らがやっぱり気をつけなきゃいけないのは、特にここのところ。これは梅雨期から──最近は佐賀県の場合は農林水産部なんかでよく議論するけど、この辺はむしろ水不足なんだよね。不思議な感覚なんだけど、梅雨期なのにダムに水がないという時期で、意外と渇水対策本部をやっている時期だよな。だから、前のときも、渇水対策本部をやりながら、でも、豪雨気をつけようなとやっていた時期。だから、そういうふうなとき。で、7月と8月、今台風だけではなくて様々な、線状降水帯の豪雨があるので、ここがよくウオッチしなければいけない時期ということで、先ほど寺島部長が言ったけど、ここで改めて、事前に整理しておけばよかったねという話は、全くいい話だと思います。いつも起きて、この制度がはまるかどうかと慌てて我々は検討していたところもあるので、あらかじめ、こんな災害があったらこんな制度使えるよねと、問題点がここだよねというところを、あらかじめこの時期に整理しておくというのが1つ。
それから、これは私自身の反省も含めてなんだけど、じゃ、例えば、令和3年8月発災の2日前に初盆参りに出かけていったら、大雨だったんですね、白石のほうに向かっていたら。あまりにも雨がひどいので、もう一回整理しようと思って、途中で引き返して県庁に戻りました。
分析したところ、やばくないかということなので、この日の夕方に県民向けに臨時会見しました。この災害、ここがかなり危ないので、よくケアしてくださいと申し上げたんだけど、これは自分たちの反省も含めてなんだけど、この1日に何ができたんだろうか。各部でよく考えてください。
農林水産部だったら、じゃ、このときに臨時会見を受けて、あのエリアから機械をどけただろうか。また次、同じように我々が臨時会見をして、この1日をどう使うか。それは市町を含めて。我々としては、これが空振りになるかもしれないけど、できる限りやっていきたいなと思っているんですよ。訓練で終わってしまうかもしれない。ほとんど何も起きないかもしれない。でも、ここが1回、こういったことがもし予想されるときには、よく整理をして、この後、何をするべきなのかと。いろんなことを今、様々なため池から何から「プロジェクトIF」でも準備していますよね。
じゃ、「プロジェクトIF」の中で、松隈さん、この日に何を動かすのか。今日説明していただいた中で、何が、ボタンを押せば、押すのか押さないのか。何もしなくて機能する。というところをしっかりやっておかないと、今度はこれは人災になります。かなり「プロジェクトIF」とかで多額の予算もつけながら準備しているので、先ほどの内水監視システムも含めて、どういうオペレーションをやるのかということ。もちろん、発災時のオペレーションはかなり我々習熟はしてきているんだけど、事前にやるというのが割と苦手で、だからそこの部分をあらかじめ、これから人事異動なんかもあるかもしれないけれども、組織として備えておく。4月になるとまた人がぱっと入れ替わって、今まで令和3年災害に対して対応してきたメンバーとまた替わってしまうから、そこをみんなで、それぞれの部局ごとに共有してやっておくということが大事だというふうに思います。
ということで、今日の一つの議論の目的であります──令和3年8月豪雨災害はもちろんまだその爪痕を残して対応業務はありますけれども、このような全庁的な復旧・復興推進本部会議という形では一旦ここで一つの区切りとさせていただきたいと思います。
あわせて、今困っている皆さん方のフォローはそれぞれの部局ごとに対応して、また問題点が起きましたらこういった形も検討するということ。それから、何としても今年起きることを十分我々は予期しなければいけない。令和4年の豪雨災害、あってほしくないけれども、そういうことに対してしっかりと体制を取って準備していくということを申し合わせて、今日の会議の締めとさせていただきたいと思います。
武雄市さんも嬉野市さんも大町町さんも大変だと思いますけれども、これからも一緒にタッグを組んで頑張っていきましょう。
以上です。
〇司会
ありがとうございました。
以上をもちまして第22回佐賀県復旧・復興推進本部会議を終了させていただきます。