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OKADA-ROOM Vol.23の展示がスタートします 岡田三郎助―風景画の視線―

最終更新日:

記者発表ヘッダー


令和4年(2022年) 3月9日

佐賀県立博物館・美術館

学芸課 野中耕介(内線3717)

Phone: 0952-24-3947

E-mail:hakubi@pref.saga.lg.jp

 

OKADA-ROOM Vol.23の展示がスタートします 岡田三郎助―風景画の視線―

佐賀県立美術館は開館以来、明治から昭和初期にかけて活躍した佐賀県出身の日本近代洋画の巨匠、岡田三郎助(おかだ・さぶろうすけ、1869~1939)の画業と人物を顕彰してきました。

 今回は、岡田三郎助の描いた風景画を紹介します。日本近代美術史において「風景画」という言葉が誕生したのは、1897年(明治30年)頃だと言われています。当時、岡田は洋画グループ「白馬会」の中心メンバーとして活動し、白馬会の画家たちと共に身近な自然や風景を盛んに画布に残しました。それらの作品は清新な感興をもって明治の人々を大いに魅了し、風景画というジャンルが国内に根を下ろす契機ともなりました。

 人物画、特に女性像の美しさで知られる岡田ですが、実は現在確認できる作品の約半分は風景画だと言われています。アトリエを中心とした身辺の光景や風光明媚な旅先の自然などの多彩な風景画を、岡田は生涯にわたり描きました。本展では、印象派風の闊達なタッチが魅力的な《桃の林(大石田横山村)》や、熱海で描かれた晩年の大作《伊豆山風景》など、館蔵を中心とする風景画の名品16点を御紹介します。瑞々しい色彩が織り成す岡田の風景画の世界をお楽しみください。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、佐賀県立博物館・美術館においても対策を行うとともに、お客様にも入館時のマスク着用、アルコール消毒等の御協力をお願いしています。

 

記 

1 展覧会名称

OKADA-ROOM Vol.23 岡田三郎助―風景画の視線―

2 会期

令和4年(2022年)3月11日(金曜日)~5月29日(日曜日)

3 開館時間

9時30分~18時

4 休館日

毎週月曜日 

※3月21日(月曜日・祝日)は開館、翌22日(火曜日)が休館。

 ※ゴールデンウィーク中は、5月2日(月曜日)は開館。

5 会場

佐賀県立美術館 OKADA-ROOM

6 観覧料

無料

 

 

 

岡田三郎助肖像

岡田()三郎()助(おかだ・さぶろうすけ)  

1869(明治2)~1939(昭和14)

 

1869年(明治2年)、佐賀県佐賀町(現佐賀市)に旧佐賀藩士石尾()孝基()の三男として生まれる。幼時に油絵に関心を持ち、のち洋画を学ぶ。黒田清輝、久米桂一郎らとともに洋画団体「白馬会」を創立、東京美術学校の西洋画科の助教授に就任する。また文部省の留学生としてフランスに渡り、画家ラファエル・コランから穏やかで明るい色調の作風を学んだ。帰国後は東京美術学校教授として、官展の指導者として、後進の育成に力を注ぎ、1937年(昭和12年)、第1回文化勲章を受章した。

繊細優美な婦人像を多く描き「美人画の岡田」と呼ばれたが、残された作品の約半数は風景画である。 

OKADA-ROOM Vol.23 岡田三郎助―風景画の視線―

岡田三郎助《富士山(三保にて)》写生中の岡田三郎助
《富士山(三保にて)》1920(大正9)   油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館写生中の岡田三郎助。
長野県への写生旅行にて。カメラを手にした岡田三郎助岡田三郎助《桃の林(大石田横山村)》
長野県への写生旅行にて。カメラを手にした岡田三郎助。 《桃の林(大石田横山村)》1917(大正6) 油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館
庭長野県への写生旅行にて。馬上、右から3番目が岡田三郎助
《庭》 1919(大正8)油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館長野県への写生旅行にて。馬上、右から3番目が岡田三郎助。
岡田三郎助《伊豆山風景》
《伊豆山風景》 1935(昭和10)  油彩・カンヴァス 佐賀県立美術館

OKADA-ROOM Vol.23 出品目録  ※予定

No.

作品名

作者名

制作年

材 質

所蔵等

1

大磯風景

岡田三郎助

1894(明治27)

油彩・板

佐賀県立美術館

2

八瀬の里

岡田三郎助

1906(明治39)

パステル・紙

佐賀県立美術館

3

収穫

岡田三郎助

1912(明治45)

油彩・カンヴァス

佐賀県立美術館

4

富士山図

岡田三郎助

制作年不詳

鉛筆・紙

佐賀県立美術館

5

富士山

(三保にて)

岡田三郎助

1920(大正9)

油彩・カンヴァス

佐賀県立美術館

6

岡田三郎助

1919(大正8)

油彩・カンヴァス

佐賀県立美術館

7

桃の林

(大石田横山村)

岡田三郎助

1917(大正6)

油彩・カンヴァス

佐賀県立美術館

8

丹霞郷

岡田三郎助

1933(昭和8)

油彩・カンヴァス

個人蔵(寄託)

9

ローマの古橋

岡田三郎助

1930(昭和5)

油彩・カンヴァスボード

佐賀県立美術館

10

コローの池

岡田三郎助

1930(昭和5)頃

油彩・カンヴァス

個人蔵(寄託)

11

子持山

岡田三郎助

1934(昭和9)

油彩・カンヴァスボード

佐賀県立美術館

12

銅版画「帰途」

岡田三郎助

制作年不詳

銅版画(エッチング)・紙(フランス製 BFK)

佐賀県立美術館

13

風景習作18

岡田三郎助

制作年不詳

墨・紙

佐賀県立美術館

14

風景習作19

岡田三郎助

制作年不詳

鉛筆・紙・木炭

佐賀県立美術館

15

伊豆山風景

岡田三郎助

1935(昭和10)

油彩・カンヴァス

佐賀県立美術館

16

絵具箱・パレット

岡田三郎助愛用

 

 

佐賀県立美術館

 

 

アトリエ外観

 

アトリエ(応接室)

岡田三郎助アトリエ・女子洋画研究所(県立博物館東側)

 

岡田三郎助は、1908年(明治41年)から1939年(昭和14年)まで、現在の東京都渋谷区恵比寿で暮らし、制作に打ち込みました。自宅に隣接したアトリエは木造の洋風建築で、岡田の没後は洋画家の()()が譲り受けました。辻家の人々により長年守られた後、佐賀県立博物館東隣に移築・復原され、2018年(平成30年)度から一般公開されています。

このアトリエで岡田の名作の数々が誕生し、またその一室は、彼が主宰した画塾「女子洋画研究所」の教室として使用され、数多の女性画家たちが巣立ちました。

御来館の際は、ぜひアトリエもあわせて御見学ください。
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