担当課の回答(令和3年6月4日)
名護屋城博物館では、特別史跡「名護屋城跡並び陣跡」保存整備事業として、名護屋城跡や陣跡の石垣修理や整備を行っています。
特に石垣修理については、名護屋城跡が諸大名の割普請で大規模に築かれ、江戸時代に意図的に石垣が破却されたという歴史性を踏まえて、石垣を現状保存することに努めています。
修理をする際には伝統的な技術・工法を用いて、できる限りオリジナルの石垣に近づくように注意を払っているため、修理した石垣とオリジナルの石垣の区別がつきにくい場所もあります。こうしたことから、石垣修理を行った箇所の一部には、修理前と修理後の石垣を示した説明板を設置して、どのように修理を行ったかを紹介しています。
しかしながら、一部、説明板を設置していない箇所もあるため、今後はパンフレット等に石垣修理に関する情報を加えるなど様々な方法で発信していきたいと考えています。
また、名護屋城は総石垣で築かれた城であり、石垣の解説は名護屋城を語る上でも重要です。現在、石垣の解説は城内の説明板に記載したり、発掘調査現地説明会や博物館での展覧会の折に行っていますが、さらに情報発信に努め、来訪者の方により理解を深めていただけるよう取り組んでいきたいと考えています。