
令和3年(2021年)7月12日
佐賀城本丸歴史館 企画学芸課
担当者 立畠 敦子
直通 0952-41-7550
E-mail:rekishikan@pref.saga.lg.jp |
佐賀城本丸歴史館でテーマ展「長崎港調練図の世界」を開催します
ヨーロッパ船の来航に備え、寛永19年(1642年)以降、佐賀藩と福岡藩は隔年で当番を勤め、長崎警備を行いました。長崎警備は、佐賀藩にとって幕府への忠誠をあらわし西国雄藩としての存在感を示す極めて重要な任務でした。特に、アヘン戦争やペリーの来航により欧米の軍事的脅威が現実のものになると、海防の強化が説かれ、19世紀半ばには長崎警備は一段と増強されました。
近年当館では長崎港調練図を購入しました。これは佐賀藩が当番を勤める年の軍事訓練が描かれた現存唯一のものと考えられ、大砲設置の台場の状況から、19世紀の軍備増強後の景観を示しています。また、正確な地形描写や豊かな絵画性から、藩主など高位の人物のために制作された原本の絵図と推察されるものです。
本展覧会では、この当館の長崎港調練図を、その他の長崎港の絵図と比較し、絵図に描かれた場所や情景の意味を解明しその実像に迫ります。
多くの皆様の御来館をお待ちしています。
新型コロナウィルス感染拡大防止のため、佐賀城本丸歴史館においても対策を行うとともに、お客様にも入館時のマスク着用、アルコール消毒等の御協力をお願いしています。 |
記
1 会期 令和3年(2021年)7月30日(金曜日)~9月12日(日曜日)
2 開館時間 9時30分~18時
3 休館日 なし
4 会場 佐賀県立佐賀城本丸歴史館 御小書院(特別展示室)
5 展示構成 (1)長崎警備のスタート 正保4年 ポルトガル船の来航
(2)長崎警備の変容 文化5年 フェートン号の来航
(3)長崎警備の増強 嘉永3年 鍋島直正佐賀台場建設から幕末へ
6 展示資料 佐賀城本丸歴史館で近年購入した「長崎港調練図」他、「長崎警備図屏風」(徴古館蔵)「長崎警備図屏風」(佐賀県立博物館蔵)など 約10件 20点
7 観覧料
無料
8 マスコミ関係者内覧会
日時 7月29日(木曜日) 9時~
会場 佐賀県立佐賀城本丸歴史館 御小書院(特別展示室)
9 関連講座
(1)第199回歴史館ゼミナール「フェートン号事件と長崎警備の見直し」
日時 8月21日(土曜日) 13時30分~15時 (聴講無料/事前申込制)
会場 佐賀県立佐賀城本丸歴史館 外御書院
講師 松尾晋一(長崎県立大学 教授)
(2)第200回歴史館ゼミナール「長崎の佐賀藩 ―藩邸・台場・番所―」
日時 9月4日(土曜日) 13時30分~15時 (聴講無料/事前申込制)
会場
佐賀県立佐賀城本丸歴史館 外御書院
講師
宮崎博司(名護屋城博物館 学芸員)
長崎港調練図(部分、当館蔵)