
吉野ヶ里遺跡展示室春季企画展「弥生の食卓-吉野ヶ里人の食生活-」を開催します
吉野ヶ里遺跡展示室では、年間を通じ4回程度企画展を開催していますが、今回は下記のとおり「弥生の食卓-吉野ヶ里人の食生活-」展を開催します。
弥生時代の吉野ヶ里の人々はどのようなものを食べていたのでしょうか。
吉野ヶ里をはじめ各地の遺跡からは、土器や石器をはじめ様々な物が出土しますが、時には動物や魚の骨、貝殻、米や木の実などが見つかることもあります。吉野ヶ里や周辺の遺跡では、シカやイノシシ等の様々な動物の骨、魚の骨やカキやシジミなどの貝殻が見つかっています。また、米については、吉野ヶ里やその周辺の遺跡で水田跡は見つかっていませんが、鍬や鋤、石鎌・鉄鎌といった農具や、稲穂を摘み取るための石包丁が出土しているので、吉野ヶ里でも米づくりを行っていたと考えられます。
これらの出土品からわかるのは、弥生人の食生活は大変バラエティ豊かで、四季折々の動物や
植物が食卓にのぼっていたということです。また、これらの食べ物は、弥生の人々の食卓にのぼる
だけではなく、神への大切な捧げものでもあったようで、祭祀土器の中から貝殻などが出土しています。
今回の企画展では、動物の骨や貝殻など当時の食卓に上ったものとともに、人々が食べ物を得るためや、料理をするために使っていた道具類を併せて紹介します。バラエティ豊かな弥生人の食卓をぜひのぞいてみてください。
記
1 名称 吉野ヶ里遺跡展示室春季企画展「弥生の食卓-吉野ヶ里人の食生活-」
2 会期 令和3(2021)年4月29日(木曜日)~7月25日(日曜日)
(*休園日及び休館日はありません)
※ただし、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、日程を変更する場合があります。
3 開館時間 9時00分~17時00分[4月~5月]、9時00分~18時00分[6月~7月]
4 会場 吉野ヶ里遺跡展示室(吉野ヶ里歴史公園内)
※公園東口より入園してください
5 展示内容及び展示資料点数(予定) 48件
(1) 食料の獲得
(2)
弥生の調理具
(3)
海の幸・山の幸
(4)
神様への捧げもの
(まとめ)花粉分析・動物遺体分析
6 観覧料 無料
※吉野ヶ里歴史公園の入園料・駐車場代が必要です。
7 主催 佐賀県
8 協力 佐賀市教育委員会、佐賀県立博物館
9 問合せ先 文化・スポーツ交流局 文化課
文化財保護室
吉野ヶ里遺跡担当 川副
TEL:0952-25-7233 FAX:0952-25-7321
[展示資料写真]
環濠(かんごう)内に堆積(たいせき)した動物の骨や貝殻(かいがら)等の様子

環壕内出土の貝殻(カキ殻)

煮炊き(にたき)の様子(想像図)

供物(くもつ)が入れられた土器