
令和4年地価公示が公表されました。~佐賀県分の概要をお知らせします。~
地価公示は、国土交通省の土地鑑定委員会が、主に都市計画区域内で選定した標準的な画地について不動産鑑定士に鑑定評価を求め、毎年1月1日時点の正常な価格を判定して、3月に公表されるものです。
これは、地価公示法に基づき実施されるもので、一般の土地の取引価格の指標となるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準とされる等、適正な地価の形成に寄与することを目的としています。
このたび、令和4年の結果が公表されましたが、佐賀県分の概要は以下のとおりです。
【実施状況】
1 対象地域及び地点数
(1)対象地域 都市計画区域を定めている10市6町
(2)地点数 137地点(令和3年137地点)
※うち継続地点134地点
(3)用途別標準地数
用途 | 住宅地 | 宅地見込地 | 商業地 | 工業地 | 計 |
地点数 | 91 | 1 | 42 | 3 | 137 |
2 価格時点
令和4年1月1日
3 価格の判定
国土交通省の土地鑑定委員会が、各標準地について、2人の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行い、正常な価格を判定したものです。
正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格のことをいいます。
【地価の状況】
1 県全体の概況
○ 県全体の対前年平均変動率(※)は、2年ぶりに全ての用途で上昇した。
(※)地点毎の変動率の平均値
・住宅地の対前年平均変動率は、4年連続上昇。
・住宅地の対前年平均変動率が佐賀市、鳥栖市、吉野ヶ里町、基山町は、5年連続上昇した。
・商業地の対前年平均変動率は、横ばいから上昇となった。
・商業地の対前年平均変動率は、佐賀市、鳥栖市で6年連続上昇した。
・工業地の対前年平均変動率は、6年連続上昇。
<用途別対前年平均変動率>
区分 | 住宅地 | 宅地見込地 | 商業地 | 工業地 |
令和4年 | 0.9% | 1.3% | 0.3% | 6.9% |
令和3年 | 0.3% | 1.3% | 0.0% | 7.0% |
○ 継続地点(134地点)別の対前年平均変動率では、住宅地50地点、宅地見込地1地点、商業地14地点、工業地3地点(合計68地点)が上昇、また、15地点が横ばいとなった。
<地価上昇・横ばい・下落地点数の推移>
区分 | 上昇 | 横ばい | 下落 | 合計 |
令和4年 | 68 | 15 | 51 | 134 |
令和3年 | 59 | 22 | 55 | 136 |
令和2年 | 60 | 22 | 55 | 137 |
平成31年 | 59 | 19 | 56 | 134 |
平成30年 | 46 | 19 | 69 | 134 |
※ 継続地点のみ
○ 景気が持ち直しつつあるほか、感染症拡大の影響がより強かった前回調査から、強含み感が増し、前回調査に比べ、上昇地点の増加、下落地点の減少が見られた。結果として、住宅地は上昇率拡大、商業地は横ばいから上昇に転じた。
○ 住宅地、商業地ともに県平均価格は、上昇した。主な要因は、相対的に価格水準が高い地点で上昇が増えたことや選定替によるものと考えられる。
2 住宅地
○ 調査地点数は91地点。
○ 県全体の対前年平均変動率は0.9%で、前年の0.3%から上昇率が拡大。
○ 市町別対前年平均変動率の高位順は、基山町(3.8%)、鳥栖市(1.9%)・吉野ヶ里町(1.9%)の順。
○ 市町別対前年平均変動率の低位順は、多久市(△1.7%)、神埼市(△1.1%)、有田町(△0.6%)・唐津市(△0.6%)の順。
○ 県全体の平均価格は、32,000円/平方メートル(前年31,300円/平方メートル)。
○ 住宅地標準地の最高価格は、標準地番号「佐賀-7」(佐賀市八幡小路130番外)の79,700円/平方メートル(対前年平均変動率3.5%)(前年77,000円/平方メートル)で、昭和57年から41年連続。
○ 上昇率が一番大きかった標準地は、標準地番号「佐賀-15」(佐賀市鍋島1丁目174番)の5.9%(前年2.7%)。
○ 下落率が一番大きかった標準地は、標準地番号「唐津-10」(唐津市呼子町呼子字高尾3900番9)の△4.1%(前年△2.4%)。
3 商業地
○ 調査地点数は42地点。
○ 県全体の対前年平均変動率は0.3%で、前年の0.0%の横ばいから上昇となった。
○ 市町別対前年平均変動率の高位順は、佐賀市(2.8%)、鳥栖市(1.6%)、嬉野市(0.2%)の順。
○ 市町別対前年平均変動率の低位順は、神埼市(△3.0%)、白石町(△2.7%)、伊万里市(△1.8%)の順。
○ 県全体の平均価格は、61,600円/平方メートル(前年60,400円/平方メートル)。
○ 商業地標準地の最高価格は、標準地番号「佐賀5-10」(佐賀市駅前中央1丁目152番1)の255,000円/平方メートル(対前年平均変動率2.0%)(前年250,000円/平方メートル)で、平成19年から16年連続。
○ 上昇率が一番大きかった標準地は、標準地番号「佐賀5-3」(佐賀市神野東4丁目2266番地)の13.2%(前年4.8%)。
○ 下落率が一番大きかった標準地は、標準地番号「唐津5-6」(唐津市呼子町呼子字高尾3764番35外)の△5.1%(前年△3.4%)。
添付ファイル