令和3年2月定例会　意見書案と採決状況

意第4号

可決

新型コロナウイルスワクチンに関する意見書（案）

2019年に発生した新型コロナウイルス感染症は世界中で猛威をふるい、急ピッチでワクチンの開発が進められてきた。予防接種を行う体制の構築も厚生労働省が主導し進められており、日本中の人々が新型コロナウイルス感染症の終息を願う中、ワクチンに大きな期待が寄せられている。

しかし、ワクチンの効果については、世界中で既に実施されている接種状況も踏まえて、一定の有効性や安全性が確認されている一方で、その多くは比較的軽度ではあるが、まれに重篤な副反応を生じることも確認されており、今回の新型コロナウイルスワクチンの接種が「選択制」であることや、新型コロナウイルス感染症が、年齢や医学的な背景によって重症化リスクが大きく異なることも含めて、政府はワクチン接種の判断を国民が安心して行えるよう、国民に対して、ワクチンに関する情報を正確に伝える必要がある。

加えて、今回の新型コロナ禍では、感染者やマスクの非着用者、あるいは県外ナンバーの車の所有者が差別を受けるといったことも社会問題化している。予防接種を受けない人が社会的不利益を被ることの無いような対策や、雇用主などから接種を強要されることの無いような対策が必要である。

よって、政府及び国会におかれては、感染症対策の強化に適切な措置を講ずるため、下記の事項に取り組まれるよう強く要望する。

記

1　ワクチン接種は国の指示のもと市町村が体制を構築し実施するため、国の責任を明確にするとともに、市町村の責務を明確にすること。

2　年齢などの条件によってメリットとデメリットが異なる場合の詳細や、ワクチン接種は強制ではない旨含め、ワクチン接種や、ワクチンに関する正しい情報を提供すること。

3　ワクチン接種の有無による社会的差別を受けることの無いよう対策を講ずること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

　令和3年3月　　日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　佐賀県議会

内閣総理大臣　　　菅　　義偉　様

衆議院議長　　　　大島　理森　様

参議院議長　　　　山東　昭子　様

厚生労働大臣　　　田村　憲久　様

内閣官房長官　　　加藤　勝信　様

以上、意見書案を提出する。

　令和3年3月19日

提出者　　  留守　茂幸　　石井　秀夫　　武藤　明美　　木原　奉文

　  　　　　稲富　正敏　　中倉　政義　　藤木卓一郎　　石倉　秀郷

　　　  　　土井　敏行　　大場　芳博　　岡口　重文　　原田　寿雄

　　  　　　徳光　清孝　　宮原　真一　　坂口　祐樹　　藤崎　輝樹

　　  　　　向門　慶人　　八谷　克幸　　定松　一生　　川﨑　常博

　　　  　　江口　善紀　　古賀　陽三　　井上　常憲　　池田　正恭

　　　  　　野田　勝人　　西久保弘克　　井上　祐輔　　弘川　貴紀

　　　  　　冨田　幸樹　　古賀　和浩　　中村　圭一　　一ノ瀬裕子

　　　  　　古川　裕紀　　下田　　寛

佐賀県議会副議長　岡口　重文　様