佐賀空港・新幹線問題等特別委員会　委員長報告

委員長報告

　佐賀空港・新幹線問題等特別委員長の報告をいたします。
　自衛隊等による佐賀空港使用、佐賀空港の利活用、九州新幹線に関する諸問題の調査に関する件につきまして、12月16日に委員会を開催し、午前中、防衛省大臣官房審議官　土本英樹氏他7名を、午後は、国土交通省大臣官房技術審議官　潮崎俊也氏他1名を参考人として招致し、意見聴取のうえ、質疑を行いましたので、その過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
　まず、午前中の防衛省関係者の参考人招致では、参考人より、12月13日夜に発生した米海兵隊オスプレイの沖縄県名護市沖に不時着水した事故に対する説明とあわせ、「佐賀空港の自衛隊使用要請に関する文書照会に対する回答やデモフライト等」の項目について意見聴取を行い、私の方から、今回の事故に対する徹底した原因究明と情報開示を行い、説明責任に努めていただくよう申し伝えた後、
◎　今回のオスプレイ事故に対する見解と事故原因の究明や情報提供及び事故の再発防止並びに住民への説明責任の必要性
◎　佐賀空港配備オスプレイの空中給油訓練想定の有無と今回の事故による県民の不安の懸念に対する見解
◎　佐賀空港におけるオスプレイのデモフライトの評価
◎　オスプレイ一機によるデモフライト実施理由と複数のオスプレイの飛行訓練の想定ケース
◎　オスプレイ一機の場合と複数機同時飛行の場合との騒音レベル
◎　漁業者の騒音によるコハダ漁への影響への懸念に対する見解及び今回のデモフライトによる水中騒音測定結果
◎　10月13日の国会予算委員会での安倍首相発言の真意
◎　沖縄県副知事に対する在沖縄米軍トップの発言に対する認識と防衛省としての事実確認の必要性
◎　米側へのフライトレコーダー提供要請など防衛省独自による事故原因究明の有無
◎　事故機内への放射性物質などの危険貨物積載の有無やその確認の必要性
◎　自衛隊機の運用による農業や漁業への風評被害に対する損失補償への考え方
◎　オスプレイ以外の航空機による空中給油やオスプレイの空中給油中の事故の報告例
◎　今回の事故後のオスプレイの安全性の確認方法や原因究明調査等の米側への関与の有無
◎　脊振山系における複数機による今後のデモフライトの可能性
◎　誘導路の一部が、全体用地の33ヘクタールに含まれていない理由
◎　誘導路や保安用地におけるフェンス造成後の面積が35ヘクタールを超える懸念とその対応
◎　ヘリ部隊移設後の目達原駐屯地におけるヘリ訓練や後方支援部隊におけるヘリ利用の有無及び目達原駐屯地におけるオスプレイ利用の有無
◎　佐賀空港のオスプレイ配備予定の機数の根拠
などの質疑が行われました。
　続いて、国土交通省関係者の参考人招致では、参考人より「フリーゲージトレインの不具合対策と今後の技術開発の進め方等」の項目について意見聴取の後、
◎　室内における検証走行試験による不具合に改良を加えず、屋外での検証走行試験の実施理由と安全性の担保
◎　室内における検証走行試験の高負荷による実施理由と同試験の安全性の担保
◎　平成26年2月の「台車の高速走行性能試験」による安全・安定走行の確認評価の一方で、再度、高速安定性が課題となった理由
◎　フリーゲージトレインとスペインにおける軌間可変電車との技術的差異
◎　フリーゲージトレインの高速走行における安定性が半年後に確立される根拠
◎　フリーゲージトレインの山陽新幹線への乗り入れに対する課題や最高速度300キロ設定を目標とした場合の開発への見解
◎　一般の新幹線と比較した車両価格及び耐久走行試験移行に必要なコストの目安
◎　次回の技術評価委員会において、耐久走行試験に入れない場合の今後のスケジュール
◎　政府与党プロジェクトチームの委員長発言報道に対する見解
◎　営業線における検証走行試験実施による最終的な摩耗対策効果の確認理由及び摩耗対策に係る期限設定の有無
◎　コスト低減の方策及び耐久走行試験再開に必要な維持管理費の水準確保策
◎　フリーゲージトレイン技術確立後の利活用や海外展開への考え
などについての質疑が行われました。
　最後に、自衛隊等による佐賀空港使用、佐賀空港の利活用、九州新幹線に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後なお検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。
　以上をもちまして、佐賀空港・新幹線問題等特別委員長の報告を終わります。