議案等の審議結果

平成27年11月定例県議会

委員長報告 

佐賀空港問題等特別委員長報告
委員長　藤木　卓一郎

　佐賀空港問題等特別委員長の報告をいたします。

　自衛隊等による佐賀空港使用に関する諸問題の調査に関する件につきまして、閉会中の11月25日に委員会を開催し、九州防衛局局長川嶋貴樹氏他6名を参考人として招致し、それぞれの参考人から意見聴取の後、参考人への質疑を行いました。

　また、12月16日にも委員会を開催し、慎重に審議しましたので、それぞれの過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
　
　まず11月25日には、「佐賀空港への陸上自衛隊、オスプレイの配備に係る新たな提案等について」の項目に関し、九州防衛局局長川嶋貴樹氏他6名から意見聴取の後、

◎　今回、米海兵隊の訓練利用を取り下げた理由及び将来的な佐賀空港利用の可能性
◎　自衛隊によるオスプレイ配備を容認すれば、米海兵隊の訓練要請が他空港より高くなる可能性
◎　現地調査の内容や進め方及び地元からの調査同意保留に伴う配備計画への影響
◎　佐賀空港への配備に係る詳細な全体像・将来像の提示時期及び県からの受入諾否の期限
◎　ハワイのオスプレイ事故報告に対する防衛省の認識とオスプレイの安全性
◎　佐賀空港開港時と現在における東シナ海周辺を取り巻く安全保障の状況変化とオスプレイ配備の必要性及び配備箇所としての佐賀空港の適地性
◎　沖縄の基地負担軽減に関する防衛省の認識
◎　オスプレイ配備後の夜間飛行の頻度及び住民に対する影響とそれに対する配慮の必要性
◎　近隣諸国の軍備拡大に対して防衛力強化ではなく、国際的な対話や外交面での努力の必要性
◎　30ヘクタールの施設整備計画用地の周辺地の利用予定や農作物補償の検討
◎　オスプレイによる急患輸送や災害派遣などの協力体制の考え方
◎　自衛隊目達原駐屯地の佐賀空港への移駐後の役割と隊員宿舎のあり方
◎　沖縄の負担軽減の範囲及び将来的な米軍の軍事基地としての佐賀空港活用の可能性
◎　隊員宿舎の配置場所など施設整備面積の検討状況及び将来的な敷地拡張予定と環境アセスメントに対する認識
◎　現行の佐賀空港と駐屯地設置後における自衛隊機の管制のあり方
◎　防衛省による地元への理解や信頼関係を築くための努力と今後の真摯な取り組みの必要性

などについての質疑が行われました。　

　次に、12月16日の委員会においては、
　
◎　中谷防衛大臣からの新たな提案に対する精査の視点や庁内での対応体制
◎　精査の現況やその結果の防衛省への提出時期及び精査に当たっての佐賀市や漁協からの意見聴取の意向
◎　スケジュール感を持たないという知事の方針と精査が年内を目途にすることの整合性
◎　今回の新たな要請を踏まえた米海兵隊利用の可能性
◎　防衛省による現地調査要請に対する佐賀市や漁協の反応に対する認識及び今後の対応
◎　防衛省に対する騒音等による農業や漁業への影響調査実施要請の必要性
◎　環境アセスメントの要件と、今後、防衛省が計画する施設整備範囲が拡張された場合の取扱い
◎　オスプレイの佐賀空港配備への対応に係る今後のプロセス
◎　中谷防衛大臣からの新たな提案を受けた知事の「米海兵隊の利用はゼロになった」との発言とその解釈
◎　佐賀空港建設に当たり、公害防止協定が締結された経緯と締結からこれまでの協定に基づく事前協議等の実績
◎　現在における公害防止協定や覚書付属資料の記載文に対する解釈
◎　今回、防衛省が計画している施設整備面積の妥当性
◎　オスプレイの危険性や安全性に対する認識
◎　今回の要請とは別に、将来、米海兵隊の佐賀空港利用要請があった場合の判断方法
◎　自衛隊の佐賀空港使用による経済効果やメリット・デメリット
◎　自衛隊目達原駐屯地の佐賀空港への移駐計画に関する地元町から県への要望の有無及び移駐後の地元への配慮

などについての質疑が行われました。

　最後に、自衛隊等による佐賀空港使用に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後なお検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。

　以上をもちまして、佐賀空港問題等特別委員長の報告を終わります。