所在地
小城市三日月町久米2076 0952-37-6121(小城市)
遺産にまつわる物語
JR唐津線は、唐津炭田の開発に伴う唐津港までの石炭輸送を主目的として建設された。九州鐡道株式會社による唐津線の全線開通が明治36(1903)年12月14日で、小城駅はこの時開業している。現在の駅舎には大正6(1917)年3月27日の財政標がついているが、明治45年(1912)年の”小城駅庭園落成記念”の写真にて当時の駅舎の姿がわかる。
特徴
駅舎の建物は木造真壁造り平屋建て、屋根は寄棟造り、桟瓦葺きである。上屋は桁行51尺、梁間21尺、6尺の下屋を四周に廻し、ている。駅舎は改変が繰り返されているが、当初の平面は、上屋筋の東側から2間、中央入り口のある3間、西側の3間の三つの空間から構成されている。JR九州による平成26年(2014)の改修工事により、概ね当初の姿に復元された。
保存や活用の取組
普段は地元高校生や市民の交通手段として利用されているほか、ウォーキングイベント等の観光の起点としても多くの人に親しまれている。ディーゼルカーが上下線ともに、およそ1時間に1~2本が走る風情のある駅であることから、映画のロケ地となった実績もある。なお、平成28年に、鉄道建造物としては県内で初めて、国登録有形文化財に登録された。