佐賀県 知事室TOP総合トップへ
佐賀県 こちら知事室です佐賀県 こちら知事室です(スマホ版)
背景色
青
黒
白
文字サイズ
拡大
標準

令和3年12月 佐賀県工業連合会創立60周年記念誌への知事寄稿『熱い志を原動力に』

最終更新日:

 佐賀県工業連合会の創立60周年をお祝い申し上げます。
 長きにわたり佐賀のものづくりを先導し続けてこられた歴代会長様をはじめ会員の皆様に、深く敬意を表しますとともに心から感謝申し上げます。

 本年、佐賀の偉人・大隈重信の百回忌を迎えました。
 大隈は2度にわたり総理大臣を務め、早稲田大学を創設したほか、私たちの暮らしに身近なインフラや制度をつくるなど様々な功績があります。
 昨年、高輪ゲートウェイ駅の近くで出土した「高輪築堤(たかなわちくてい)」は、1872(明治5)年に新橋-横浜間に開業した日本初の鉄道路線の遺構であり、用地取得が難航した際、「陸がだめなら海に」という常識にとらわれない大隈の発想で「陸蒸気(おかじょうき)を海に通せ」と命じて築堤が造られたといいます。
 長い歳月を経てなお堅固な石垣は、当時の技術力の高さとともに、人力車や飛脚が当たり前だった時代に、日本初の鉄道による国づくりを構想した大隈の卓抜な発想力と実行力を思い起こさせてくれます。
 「人生を重んじて、常に未来に光明を望んで行くのである」この大隈の言葉のように、未来を信じ、挑戦し続けてきた大隈の志は佐賀の地で育まれたものであり、様々なアイディアで試行錯誤を重ねるその原点は、日本初の実用蒸気機関や日本初の鉄製大砲を失敗を重ねながらも実現させた佐賀の技術者たちの心意気にあるのではないでしょうか。
 そして、ものづくりへの熱い想いは、幕末の佐賀から現代の佐賀へ、脈々と受け継がれているものと信じています。

 時代が大きく変わろうとしている今、社会経済情勢の変化やデジタル化の加速などによって、ものづくりを取り巻く環境は大きく変化しています。
 そのような中で、会員相互につながりを深められ、時には互いに切磋琢磨されながら、この佐賀の地に連綿と受け継がれてきたものづくりの心を未来へつなげようと幅広く活動を続けてこられた皆様をとても心強く思います。
 佐賀県工業連合会の皆様におかれましては、これからも、技術や技能とともにその根底にある精神や、今までになかった価値を生み出すものづくりの魅力や楽しさを、次の世代へと伝えていかれることを心から期待しています。
 県としましても、これまで以上に技能・技術を持つ人が尊敬され、若者が誇りと自信を持ってものづくりに従事できる環境づくりに向けて、力を尽くしてまいります。
 ものづくり県・佐賀の未来を一緒につくっていきましょう。

 結びに、貴会の今後益々のご発展と、皆様のご活躍、ご健勝を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。





このページに関する
お問い合わせは
(ID:91095)
佐賀県 政策部 広報広聴課
電話:0952-25-7219 (直通) FAX:0952-25-7263
県政へのご意見はこちら

Copyright© 2016 Saga Prefecture.All Rights Reserved. 佐賀県