本日、ゆうあいビレッジ２０周年ふれあいフェアが盛大に開催されますことを、心よりお喜び申し上げます。
織田理事長様をはじめ関係者の皆様方におかれましては、「住み慣れた地域で自分らしく最後まで」という理想の実現を目指し、保健・予防・医療・介護を総合的にとらえた地域密着型のサービスを提供してこられました。
この場をお借りしまして、長きにわたるその活動に深く敬意を表しますとともに、厚く感謝申し上げます。
私は、これまで県内各地を訪れる中で、地域で暮らす高齢者の方々ともお会いしてきました。
元気な高齢者の方々は、病気で苦しんでいる方々の支えとなったり、弁当の配食や宅配代行など、地域の力として幅広く活動されています。そうした姿に接するたびに、佐賀の元気の鍵は、高齢者の方々が生きがいを持って、日々よりよく過ごされることではないかと感じているところです。
「鳥は飛び方を変えることはできない。動物は這い方、走り方を変えることはできない。しかし、人間は生き方を変えることができる。」
これは、生涯現役を貫き、昨年１０５歳で亡くなられた医師・日野原重明さんの言葉です。
人生１００年時代の今、一人ひとりが人生をより良く生きるためには、昨日よりも歩いてみる、昨日よりも笑ってみる、そうしたちょっとした変化が大切なのかもしれません。
祐愛会の皆様は、日々の看護や介護に加え、ゆうあい一座などの文化活動や講演会といった幅広い取組を通じて、高齢者の生きがいや健康づくりにも取り組んでおられます。こうした取組は、関係者と利用者の方々との絆を深め、そして、生き方を変えるきっかけづくりにもなっているのではないでしょうか。
今年は明治維新から１５０年の節目の年です。
医学館・医学寮を創設した佐賀藩主・鍋島直正や種痘による天然痘治療を広めた伊東玄朴、日本赤十字社を創設し看護教育にも尽力した佐野常民など、佐賀には、いのちを大切にし、医療の進歩を通じて新しい時代を切り拓いた多くの偉人たちがいます。
そうした先人たちの志を胸に、地域を思う皆様と共に手を携えながら、私も、高齢者の方々が元気で明るく暮らせる地域づくりに取り組んでまいります。
最後になりましたが、ゆうあいビレッジの皆様におかれましては、地域で信頼される存在として今後も益々活躍されますことを心から期待申し上げ、お祝いの言葉といたします。