凍霜害

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被害の出方と発生の仕組み

1)被害の出方

 秋期から春期に温度が異常に低下する時に発生する農作物の被害を凍霜害という。時期によっては作物の耐凍性が著しく弱くなっているので、強い低温に遭うと被害が大きい。特に栽培様式との関連では春の霜害が大きい。

 春先の新芽が凍結して起こる被害を晩霜害、秋から初冬にかけて起こる被害を早霜害、冬季における著しい低温による被害を凍害と呼んでいる。佐賀県内の主な霜害発生経過をみてみると、早霜害は少なく、ほとんどが晩霜害である。被害の中心は茶と果樹であるが、早期水稲、麦、野菜での発生もみられる。また、被害の発生には局地性がみられる。

 霜害を受けると果樹では落葉・落果や果皮障害、新梢の枯死、花器や果実の障害が現れ野菜でも果実や花蕾、茎葉に被害を被る。また、麦類でも幼穂形成期における凍死や出穂期の低温による不稔などが発生する。地表面が放射冷却などにより氷点下となり、霜柱が発生すると越冬中の幼作物が持ち上がり、根の切断などの被害を受ける。

 また、樹上越冬する果樹が凍害を受けると、す上がりや苦味の発生、落果、貯蔵性、商品性等の低下をきたす。さらに葉や枝条の枯死等につながる。特にビワの豊凶は凍害の有無によって左右されると言われており、幼果は低温に弱く、凍結すると褐変して発育を停止し、落果する。

2)被害発生の仕組み

 凍霜害は作物が凍結することによっておこるが、これには気象的要因と作物自体の耐凍性が関連している。すなわち作物の耐凍性以下の低温で、細胞内や細胞間隙が凍結することによって引き起こされる。

 まず、植物体の表面で凍結が起こり、次いで内部に伝達して細胞間隙内で凍結が起こり、さらに進んで細胞液の凍結となり、原形質の破壊や細胞膜の破裂が起こり植物体は凍死となる。

 温州みかんでは、萌芽期に-2℃以下の低温が2時間以上続くと被害部の新芽が黒変枯死する。また、茶では3~4月上旬の萌芽期が近づくと-5℃程度の低温で凍霜害を受け、萌芽期では-3℃、萌芽期後から開葉して摘採するまでの期間は-2℃で新芽が凍霜害を受ける。さらに被害発生には環境条件も関係しており、平坦地と傾斜地では、平坦地の方が被害が大きく、特に冷気の停滞、または通路となるような霜道、霜穴では被害が大きい。

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