「これからの佐賀県教育をともに考える会」第2回全体会合を開催しました

2008年5月26日

 県教育委員会では、本年8月に、学校、家庭、地域の関係者や、各界の有識者の方々を交え、教育に関わる様々な関係者の共通理解の基盤となる「本県教育のこれから」を考える「これからの佐賀県教育をともに考える会」を設けました。

 この第2回全体会合について、12月18日(火曜日)に以下のとおり開催したところです。

 

 当日の会議では、第1回会合での意見・提案や、その後の委員各位からの電子メール等での御意見・御提案等を踏まえた「委員長私案」と「論点整理案」に係る協議・検討を行ったところです。

 また、協議・検討に当たっても、例えば、グループワークやカード整理法等、従来の同種の有識者会議等とは異なった方法論も活用しながら、参加した委員各位が納得・満足できる密度の高い議論づくりを目指してみました。

 

 当会議は、来年度はさらに回数等も充実して開催することとしており、この会議を通じ、本県教育の「これから」について、教育委員会や学校だけではなく、様々な立場からの意見・提案等をいただきながら考え、その結果として、異なる立場の方々が、教育の振興に向けてともに取り組むための「青写真」を描いければと考えています。

 

会議の概要

1 日時会議の模様

平成19年12月18日(火曜日)13時30分から17時30分

 

2 場所

県庁新行政棟「特別会議室A」、「教育委員会室」、「91号南会議室」

 

3 出席者

(1)委員(五十音順)

佐長委員長、中川副委員長、江頭委員、緒方委員、鍵山委員、金丸委員、北委員、園田委員、田中(博)委員、堤委員、坪田委員、富吉委員、本告委員、山口委員、山崎委員、横尾委員、吉田委員、吉原委員

(2)事務局

古谷副教育長、早川副教育長、企画・経営グループ、関係課・所(学校教育課、社会教育課、教育センター等)

 

4 議題

(1)議案説明及び質疑

  •  本県教育の目指す姿についての委員長私案
  •  これまでの御意見等を踏まえた事務局論点整理案 

(2)グループ討議

(3)グループ検討結果報告及び全体討議

会議の模様

(1)議案説明

ア)「目指す姿」についての委員長私案について(佐長委員長説明要旨:資料1)

  •  この会議の趣旨は、それぞれの分野の専門家が集まった場で、佐賀県の教育について大きな枠組みを考え、共通理解を形成しようというもの。そのたたき台として、まだ未熟なものだが、今回、フレームワークに関する私案を提示する。

 

  •  佐賀県の教育を考えるに当たって、まず、佐賀県の地域課題を考えることが必要。そこから、地域にとっての教育の持つ意味や価値も見えてくる。もっとも、細かい問題・課題をあげればキリがないが、一つには、これまでの中央集権から地方分権という流れの中、それぞれの地域づくりが課題であること、また、もう一つには都市と地方といった競争や格差の存在の裏側に、例えば恵まれた自然環境などの資源もあること、などだろう。

 

  •  学校教育と地域社会は相互構成的、つまり、お互いがお互いを作り出す関係にある。地域の衰退は学校の衰退につながるし、学校の教育成果は地域の社会・経済を規定する。かつて、昭和20年代に地域・学校カリキュラムが当然であった時期がわずかにあったが、その後、現行のような学習指導要領によるナショナルカリキュラムが当然となった。ただ、今日の地域課題を考えると、また再び、地域・学校カリキュラムという時代であるようにも思う。

 

  •  これらを踏まえると、一つ、考えられる方向性としては、地域の次世代を担うリーダーの輩出である。佐賀は明治維新以降の歴史的経緯の中で、これまで中央への「人材供給県」であった。それを否定するものでもないし、そういう側面もあっていいが、受験や有名大学への進学など、その側面だけがことさら強調されすぎていないか。そうした方向からこぼれる者、そこに違和感を感じる者なども含めて、多様な分野・領域で地域の次世代を担うリーダーを育てていく教育を目指したい。

 

  •  このためには、教育の価値や方向について、より多様なものとしていくことが必要である。ある者は進学を目指し、またある者は地域での起業を目指す、ものづくりのスペシャリストを目指す・・・など。それらを許容する教育的な価値観への共通理解と、その受け皿となる多様な軸のものとでの特色ある学校づくりが必要となる。

 

  •  また、これらを実現するに当たって、教育に関わる学校、教育行政、保護者、地域の諸団体、大学等がともに集うネットワークづくりを提唱したい。また、このネットワークは、県全体とか、市町とかのみでなく、県、地域、学校といった重層的なものでなければならない。そうしたネットワークを通じ、各地域や各校の教育への共通理解と、それぞれの立場からの取組、相互の連携・協力を図る体制づくりを考えてみたい。

 

イ)これまでの意見についての論点整理案について(事務局説明要旨:資料2)「保護者と教師の意識のギャップ」の一例(意識調査より)

  •  第1回会合後、電子メール等を通じて様々な御意見もいただいた。これらを今回、「論点整理案」として取りまとめたところであり、委員長私案とあわせて、会議の到達点へ向けてまとめていきたい。また、あわせて今回、「保護者・教師の教育に関する意識調査」と「全国学力・学習状況調査」の結果も公表した。論点整理案に盛り込んでいる委員各位の議論も、これらのデータから裏付けられる点も多いので、この点もあわせて説明する。

 

  •  論点整理案の構成だが、前回の御意見を踏まえ、大枠では、「これから、どのような時代になるのか」、「その中で、子どもたちにはどのような力が必要か」、「そのような子どもたちを育むにはどのような教育が必要か」、「それを実現するにはどのような学校であるべきか」、「そういう学校を支えるにはどのような地域社会であるべきか」という視点でまとめている。

 

  •  このうち、まず、「これからどのような時代になるのか」では、象徴的な表現を用いれば「正解のない競争と共生の時代」であり、その中で「創造できること」が個人の生存・生活にとって不可欠な要素であること、その一方、「学校の価値や権威が相対化」し、このような中で子どもたちには「将来への希望を見出すのが難しい時代」であること、と言える。実際、今回の両調査のデータでも、例えば、「学校教育に何を求めるか」、「公教育だけで子どもの将来に不安はないか」などの問いに、これらを裏付ける傾向が表れている。

 

  •  次に、「子どもたちにはどのような力が必要か」だが、かいつまんで言うと、まず現状として生活圏の広域化、住民構成の多様化などを背景に「教育県佐賀の基盤の衰退」がみられる一方、子どもたちは「素直で良い子だが、時代を生き抜く力」には疑問符もあるといった状況。このため、「考えて判断する力、想像力を用い他と協働する力」、「継続的に学ぶ力や意欲」が必要との方向である。データから見ると、先の学力調査ではA問題(知識の習得・理解)に比べて、B問題(知識の活用)に課題があるなどの傾向もあり、また、問題行動のデータからみる「ウチにこもりがち」といった傾向も関連する。あるいは、「問題解決力」や「人間関係形成力」は、意識調査からも、保護者が学校教育に求めるものとして根強い。

 

  •  次に、「では、どのような教育が必要か」だが、まずは「現実社会との関わり」を通じて意欲や動機を育む教育、また、答えを与える、教え込むのではなく「考えさせる」教育、さらに、教育の各側面、例えば学力と生徒指導などをばらばらに見るのではなく、相互に「意味づけ、つながり」をもった教育としている。学力調査のデータで興味深いのが、主成分分析の結果によれば、例えば、「生活体験が豊かな子は文章作成力が高い」、「社会への関心が高いほど、資料活用力や読解力が高い」といった傾向もある。

 

  •  次に、「では、どのような学校であるべきか」だが、まずは、学校のウチとソトとの共通理解の基盤となる「学校ビジョンの明確化」、また、教育課題が多様化する中での「学校の外の資源の積極的な活用」、さらに学校内でも「協働の文化を根付かせるための校内マネジメント」としている。意識調査では、家庭と学校との役割分担などにおいて、保護者・教師間にかなりの認識の隔たりがあること、学校運営において各校努力されているとは思うが、保護者にとては依然として「敷居が高い」ことなどがある。他方、学校ビジョンといった場合に、教育現場の裁量と説明責任という議論が出てくるが、これについて意識調査では、むしろ保護者の側が積極的・好意的であり、教育現場は相対的に引き気味といった傾向にも留意が必要。

 

  •  最後に、「では、どのような地域社会であるべきか」だが、一つには、地域の教育への「共通理解」が必要なこと、そのうえで、家庭や地域の教育の支援・促進においても、「これまでの政策手法」を見直していく必要があること、さらに、教育行政と教育現場の関係性においても、「指導から支援」への転換が求められることをあげている。意識調査においては、家庭教育や社会教育分野での講座・研修といった従来型の政策手法について、年齢階層間で傾向差が顕著であること、また、昨今の教育現場の多忙感等の背景として最も多く指摘されたのが県や市町との関わりに関するものであること、なども関係してくる。

 

ウ)質疑

  •  議論の進め方にも関連するが、今回提示された委員長私案と論点整理案の関係として、どう捉えればよいか。
    •  委員長私案は、「目指すべき姿」についての私案、つまりはアウトプットの部分。これに対して、論点整理案は、そこに至るまでの課題、そういった整理で考えている。

 

  •  この後のグループワークでは、示された委員長私案や論点整理案をベースに議論していくということでいいのか。
    •  基本的にはその方向でお願いしたい。ただ、まとめたものが全てではなく、あくまで出発点である。様々な立場で集まっていただいている以上、それぞれの立場からすれば違和感や異論もあるはずで、それを忌憚なく出していただくのが今回の趣旨である。「それは間違っている」的な意見を幅広く求めたい。

 

  •  委員長私案に関して、「地域のための教育」という前提に立つのか、「教育があって地域がある」と捉えてよいのか、基本的なスタンスはどうか。
    •  「相互構成的」であるということが一つの結論。確かに、「地域のための教育」という前提では教育関係者には違和感もあるだろうし、あっていい。ただ、論点整理案にも示しているとおり、では、教育が独立独歩で成立しうる時代かというとそうではない。違和感は違和感として忌憚なく出していただいて、そのうえででは、どのような方向でもっていけば相互に折り合いがつくのか、を考えていく必要がある。

 

  •  地域的なニーズを前提とした教育を考えると、どうしてもこのグローバル化の時代、例えば、私案にあるような自然との共生、一次産業等を考えても先細りではないかとの議論もあると思うがどうか。
    •  あくまで例示であって、この部分は様々な考え方があってよい部分と思う。ただ、こう考えると、見えてくるのは教育を語るに当たって、地域づくりや地域社会の将来像は避けては通れないということ、言い換えれば「教育から地域社会の行く末を論じる」という視点があってもいいと言える。いずれにせよ、将来の地域社会を担うのは、皆さんが今、取り組んでいる教育のターゲットである子どもたちである。

 

  •  ある意味、「人材供給県であった」こと自体を否定する必要はない、という考え方もある。ミクロ・マクロという視点で捉えれば、相互に補完的であり、地域のことを考えるにあっても、世界の動きは切り離せない時代である。
    •  それは確かに指摘のとおりと思う。そこを考慮せずに、地域という視点を出しているのではなくて、むしろ、グローバルな視点で世の中を見ながら、地域のおかれた位置を客観視し、その中での教育の在り様を捉えていく、ということかと考える。

 

  •  以前の類似の取組として、教育ルネサンスがあった。あの時も出発点は学校教育だったが、結局、家庭や地域社会、さらには福祉などまで視野が広がっていった。ただ、その結果、なかなか根付かないという課題もあったが、今回はこれらについて、一定の枠などは考えないでよいのか。
    •  現時点では、問題・課題を掘り下げていく、という段階なので、枠を着せてもらう必要はないと考える。また、今回の会議の趣旨は、これまで別々に取り組まれてきた教育の各分野において、それぞれは熱心だが、相互に認識の齟齬や隙間が生まれていること、それらが今の教育課題の背景にあること、だから、そこを埋め合わせる必要があること、そういうことが契機でもある。

(2)グループ討議カードワークによる意見の集約(多様識者グループ)

 今回のグループ討議では、今回、「たたき台」として示した「委員長私案」及び「事務局論点整理案」について、まず、教育に関わるそれぞれの立場からの捉え方、考え方の「違いを浮き彫りにする」ことを目的に、

  •  学校関係者グループ(中川副委員長、江頭委員、金丸委員、堤委員、坪田委員、本告委員、山崎委員)
  •  保護者・地域関係者グループ(緒方委員、鍵山委員、園田委員、田中(博)委員、山口委員、吉原委員)
  •  多様(な)識者グループ(佐長委員長、北委員、富吉委員、横尾委員、吉田委員)

といった、立場の違いごとの3グループを設けて議論しました。

 

 また、グループでの議論に当たって、「限られた時間で、できるだけ多くの委員各位から、幅広く多様な意見・提案をいただく」、「素案への異論・反論やホンネベースでの議論をしていただく」といった趣旨から、

  •  カードワーク法を用い、でてきた意見をその場で付箋紙に記載しながら模造紙に貼り付け、各メンバーと共有していくカードワークによる意見の集約(学校関係者グループ)
  •  意見の発散(それぞれからまず、様々な意見・提案を出していただく)のプロセスと、収束(出てきた意見を評価・整理してまとめる)のプロセスを区分して行う

などの工夫も試みたところです。

 

 なお、この結果については、各グループから以下(3)の全体討議で御報告いただき、全ての委員で共有いただくとともに、事務局で内容をとりまとめ、添付の会議資料(資料5-1及び5-2)のとおり、改めてとりまとめたところです。

(3)全体討議

ア)各グループからの検討結果報告

【保護者・地域関係者グループ:資料5-1】

  •  資料をまとめるに至らなかったので、口頭で報告したい(注:会議資料中の資料5-1は、後日、事務局にて整理)。

 

  •  まず、大きな前提という点で、保護者や地域関係者にとっては、教育とは、専門的な部分のみでなく、「育てる」という捉え方になること、そのうえで、子どもたちを育てる責任は、第一義的には保護者や地域の大人にあることを確認した。

 

  •  したがって、その立場から捉えると、学校は地域の中での一つの施設であり、子どもたちを育てる中でのある特定の部分を、保護者や地域が学校にゆだねている、という関係性が重要との意見があった。

 このため、学校自体も、地域との関わりをもって、愛着をもたせる教育を考えてほしいとの意見があった。

 

  •  次に、教育の目標・目的に関する共通理解という点では、例えば、時代の趨勢や今の問題・課題を踏まえ、「では、どのような大人、あるいは佐賀県人を育てていくべきか」という点は、誰かが「示す」ことが大事なのではないかとの意見があった。

 この点で、保護者や地域の立場からすれば、学力も確かに大事だが、規範意識や社会性といった心の問題も重視してもらいたいとの意見があった。

 また、あわせて、これらの点では、学校や教師の権威やリーダーシップが重要であり、それを裏打ちする見識や力量を備えていただくとともに、保護者や地域社会もそうした学校の取組を支えていくようでなければならない、との意見があった。会議の風景

 

【学校関係者グループ:資料5-2】

  •  学校関係者グループでテーマとしたのは、「教育の理想と現実」である。

 つまり、知・体・徳をはじめ、教育には不易とも言われる普遍的な価値があること、ただ、ここへの共通理解が得られにくい現状であること、その相互のギャップに課題があるわけであり、つきつめていけば、個々の学校が「哲学」を示すことと、学校の外とのコミュニケーションを通じて、これに理解と協力を得ていくこと、これらが必要ではないか、との方向である。

 

  •  まず、教育の現状の部分では、多くの意見が、保護者との関係、家庭の教育力の低下という点に集中した。あくまで一つの視点であるが、例えば校門の外までもが、学校の責任と言えるのか、など。

 これには、教育のそもそも論の部分でのコミュニケーションの不足が大きい。

 

  •  次に、では、教育の理想、あるいは本質とは、という議論では、まず、本質とは何か、教育の目的とは何かなど、基本的な議論や共通理解がないまま、改革や施策だけが進んでいる、教育の守備範囲が広がってきている、という意見が多かった。

 また、こうしたスタンスからすれば、県全体、あるいは地域社会にとっての教育という前に、知・体・徳等の教育の普遍的な部分から、教育としての在り様を根本で考え直してみる必要があるのではないか、との議論がある。

 

  •  さらに、教育の課題、特に地域との連携も含めたところでの議論では、学校の哲学を明示する、自らを客観視し、結果を検証するといった学校マネジメントの問題、進路保証や習熟度別といった保護者のニーズへの対応、財政難や多忙感等もある中での学校課題の焦点化等が議論になった。

 一つ、御理解いただく必要があるのは、教育への様々なニーズがある一方で、教育現場の時間的なゆとりや、指導要領をはじめとする制度的な縛りには、相当のもの、思われる以上にキツイものがある、という点であり、そのような中で、どう応えていくか、学校の問題といえばそれまでだが、それが現場の現実の課題ということである。

 

【多様(な)識者グループ:資料5-3】

  •  識者という立場であり、ある意味、3グループ中、最も直接の利害関係から遠い。自由にモノを言えるという立場でもあるので、少し大きな枠組みで考えてみようということで議論した。

 

  •  結論から先に述べると、教育の振興に向けて、今、なすべきは「価値の多様性」を許容できる社会にしていくことが必要であること、そのためには、教育関係者はもとより、県民全ての教育に対する意識改革が必要であること、さらに、そのための仕掛けとして、それぞれの立場におけるマネジメントが重要ではないか、ということである。

 

  •  以下、詳細は資料を御覧いただきたいが、当グループでは、これらの点を、教育のターゲットである子どもたち、そのニーズの代弁者である保護者、受け入れ側としての学校の教育内容、学校の在り様を規定する組織・体制や教育制度、さらにそれらを取巻く地域社会、という5つの視点で考えてみた。

 

  •  まず、子どもたちの部分では、論点整理案にもあるような、今の時代に必要な力と学力観とが果たしてマッチしているのか、例えば受験や進路保証という以上にもっと幅広い視点が必要ではないか、等の議論である。

 次に、保護者に関しては、子どもたちの学ぶ意欲や社会を生き抜く力等が問題視される中、単なる受験エリートではない多様な教育の方向を許容する寛容さを求める必要があること、これに関して、特に学校の「序列」や、専門高校をどう考えるか、などが議論となった。

 

  •  次に、学校の教育内容に関しては、学校教育独自の、あるいは固有の価値とともに、それらを保護者や地域が求める方向とすり合わせていく、このために問題・課題を客観的に示していく、外部の資源を活用していく、そういう議論である。

 次に、学校の組織・体制やマネジメント、あるいは教育制度との関わりに関しては、学校の多様性を認め、思いをもった教師や学校が動けるよう、目に見えないタブーや風土の中での「タガ」を外すような取組が必要ではないかということ、また、学校側も、自らの状況を客観視しながら評価可能な目標を設定するなどして、説明責任を果たしていくことが必要、などが議論となった。

 

  •  最後に、地域社会に関しては、地域の担い手はどこなのか、それは受験エリートではなく、普通の層ではないのか、そう考えるならば、地域の資源を教育にも積極的に提供していくべきではないか、あるいは、それらを通じて、地域固有の課題に応じる教育の在り様、考え方、ノウハウといったものを、地域社会の中に埋め込んでいく作業が必要ではないか等の議論である。

 

イ)議論の総括

 今回、立場を分けて議論したことで、それぞれの問題意識がより明確になったと思う。

 簡単にまとめると、

 

  •  保護者・地域グループでは、教育とは、根源的に保護者・地域が責任をもつべきものであり、学校にはその一部を付託しているものであること、このため、学校にも地域に関わってもらいたいこと、他方、教育の専門的な部分での目的・目標は、誰かが整理して示す必要があり、ここには学校のリーダーシップと、保護者や地域の相互理解に基づく協力が必要なこと、との議論

 

  •  他方、学校関係者グループでは、知・体・徳等、教育の普遍的な価値がある一方で、学校の守備範囲が増大し、理想と現実とのギャップが生じていること、この相互を埋め合わせるには学校の哲学を明確化していくとともに、コミュニケーションが重要なこと、また、こうした点での課題として学校の組織マネジメントや課題の焦点化・絞込みが重要だが、制度的なものを含めて、学校を「縛るもの」も相当程度にあること、との議論

 

  •  さらに、多様(な)識者グループでは、本質論として、受験等の単一の軸から、より多様な軸での教育が求められていること、その実現には意識改革が重要であり、その仕掛けとして、様々な主体の間でのマネジメントが必要であること、との議論

 

と言えるのではないかと思う。

 

 本日、時間がとれれば、これらについて、特に立場による「違い」を掘り下げたいとも考えていたが、時間もとれないので、以降は次回に引き継ぎたい。

 事務局の方で資料等、整理いただき、また各委員に提供いただいて、次回の議論に備えられればと思う。

 

ウ)次回へ向けて

 次回は4月中旬以降を目処にお願いしたい。なお、第1回目の会議以降、委員からも要望をいただいているので、次年度は回数も増やして、例えば2ヵ月に1回等のペースで考えたいので、お忙しい中恐縮だが、御協力を。

 本日の議論については、委員長私案とあわせてお示しした論点整理案にさらに盛り込む方向で事務局でも整理する。なお、年末、あるいは年明けには提供できると思うので、本日御提供した各種調査結果等の資料も参考にしていただきながら、委員各位にも次回の議論に備えて各自の検討をお願いしたい。

 なお、前回同様、本日の会議で十分議論が尽くせなかった点、その後のそれぞれの持ち場での御経験等を通じての意見・提案など、あれば随時、メール等で事務局まで御意見・御提案いただきたい。

皆様にとって、より使いやすい県庁ホームページにするため、是非ご意見をお聞かせください。

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お問い合わせ先

佐賀県教育庁 教育政策課

電話:0952-25-7476 ファックス:0952-25-7409
メールアドレス: kyouikuseisaku@pref.saga.lg.jp