平成22年度高校教育改革プロジェクト会議の検討結果(概要)

2011年4月18日

 平成22年度の取組

 

1 主な検討内容                            

 

(1) 県立高校の特色づくりについて

 ア 検討事項

  ○ 「佐賀県立高等学校における少人数学級編制(実践研究)」の導入

 イ PT会議での検討を受けての取組状況

○ 8月27日に「高等学校における少人数学級の実施に向けた実践研究に着手することについて」を教育委員会に報告

○ 9月22日に「佐賀県立高等学校における少人数学級編制(実践研究)」認定要綱を制定

○ 次の2校を、学校からの申請により実践研究校として認定

   ・ 佐賀東高等学校(平成22年9月28日)

   ・ 唐津青翔高等学校(平成23年2月3日)

 

(2) 中高一貫教育の検証について

  ア 検討概要

○ 平成20年度に本県の併設型のパイロット校である県立致遠館中学校・高等学校が、初めて卒業生を送り出したことから、平成21年度からPT会議において、中高6年間の教育の成果や教育を実践する中で把握できた課題等についての検討に着手した。

○ 平成22年度は、県立致遠館中学校・高等学校を中心とした併設型中高一貫教育4校や市町の教育委員会等を対象として、アンケートや聞き取りによる実態調査を行い、制度導入に伴う成果と課題について分析、検討を行ったが、結果を取りまとめるには至らず、平成23年度においても継続検討することとした。

  イ 実態調査の内容

  【アンケート調査】

〇平成22年7月実施調査

   ・対 象:併設型中高一貫教育校4校

   ・テーマ:中高一貫教育の「特色」について

         中高一貫教育のメリットとデメリットについて

〇平成22年7月実施調査

   ・対 象:県立学校全校

   ・テーマ:学校の現状及び今後の在り方について

〇平成22年9月実施調査

   ・対 象:併設型中高一貫教育校4校

   ・テーマ:中高一貫教育校における取組とその成果と課題について

  【併設型中高一貫教育校との協議会を通しての実態調査及び協議】

〇第1回協議会(平成22年7月15日実施)

   ・テーマ:これまで各校の取組について

〇第2回協議会(平成23年1月 6日実施)

   ・テーマ:制度導入に伴う成果と課題について

  【市町教育委員会、市町立中学校からの聞き取り調査】

   ・時 期:平成22年10月

   ・対 象:7市町教育委員会、11市町立中学校

   ・テーマ:県立中学校開校に伴う地元地域への影響について

  【併設型中高一貫教育校訪問、聞き取り調査】

   ・時 期:平成22年11~12月

   ・テーマ:各学校の取組と成果と課題、

         特に内部進学生と外部入学生との関係について

 

(3) 普通科高校、専門学科・総合学科高校の活性化について

 ア 検討概要

○ 普通科高校、専門学科・総合学科高校の活性化について、いくつかのグループに分けて掘り下げた検討を行うために、作業部会の設置を検討したが、結論を得るには至らず、作業部会の設置を含めて、平成23年度においても継続検討することとした。

 

2 その他                               

 

(1)高校入試改革について

 ア 概要

○ 平成21年度PT会議での検討結果をもとに、平成21年12月の定例教育委員会において決定した「佐賀県立高等学校入学者選抜方式の変更方針」に基づき、新しい選抜方式の具体的な実施方法等について検討するため、副教育長、教育政策課長、教育企画監、学校教育課長からなる検討部会を、教育庁内に新たに設置

○ 県立高校や市町教育委員会、市町立中学校の関係者からの意見等を踏まえながら検討

○ 平成23年1月の定例教育委員会において、「新たな佐賀県立高等学校入学者選抜方式」を決定

 

 

  会議の概要 

                              

第1回  7月9日(金曜日)実施                    

 

1 会議概要

(1) 平成22年度のPT会議の取組方針

○ 平成21年度の取組概要の報告

○ 平成22年度の取組方針についての確認

   ・高等学校における少人数学級編制(実践研究)導入について

   ・中高一貫教育の検証について

   ・作業部会(普通科部会、専門学科・総合学科部会)設置について

(2) 中高一貫教育の検証に係るこれまでの検討状況についての報告

○ 平成20年度高校改革ワーキングチームでの検討内容について

○ 平成21年度PT会議での検討内容について

○ 検証結果の取りまとめに向けた今後の取組方針について

2 主な意見等

○ 高校の在り方の検討では、普通科については進学者の割合が多い学校と就職者の割合が多い学校のグループに細分化して、また、専門学科や総合学科については学科別のグループに細分化して、それぞれの課題に対応した検討ができるよう、部会を設置して対応すべきである。

○ 中高一貫教育の検証については、当該校の取組について検討するだけでなく、周辺の中学校との関係にも考慮すべきである。関係の市町教育委員会や中学校等への聞き取り調査を行うべきである。

 

第2回  7月20日(火曜日)実施                   

 

1 会議概要

(1) 作業部会設置についての検討

(2) 高等学校の特色づくり推進のための方策についての検討

   ・高等学校における少人数学級編制に向けた実践研究について

 

2 主な意見等

○ 総合学科高校の在り方についての検討を充実させるためには、専門学科とあわせて検討するのではなく、「総合学科部会」として独立させるべきである。

○ 高等学校における少人数学級編制に向けた実践研究では、そのための教員加配は前提としないため、教員1人当たりの授業の持ち時間数が増加することなどを考えると、何よりも学校全体の共通理解が前提となる。

○ 実践研究校は県で指定するのではなく、「ぜひ本校で実践したい」という希望を学校から申請してもらう形が望ましい。

○ 実践研究は、申請があれば普通科高校に限らず専門学科や総合学科高校も実践研究校として認定すべきである。

          

第3回  8月2日(月曜日)実施

 

1 会議概要

(1)   高等学校における少人数学級編制(実践研究)導入の趣旨について検討

・少人数学級編制(実践研究)実施に向けたスケジュール等について検討を行い、PT会議として

 「少人数学級編制を活用した指導法の工夫改善により、各学校の学習活動の充実や学力の向上を図ること」を目的に着手するが、「生徒募集は40人定員のままで行う」とともに、「実践研究を目的とした教職員の加配や施設の改修は行わない」こととする。 

  の形で教育委員会に報告することを決定した。

 

2 主な意見等

○ 学校では、「少人数学級編制によってきめ細かな指導を実践したい」という気持ちは相当強いと考える。まずは、少人数学級編制による指導ができる環境を整えることが大切である。実践研究校として認定された学校にとっては絶好のPRにもなると思う。

○ 少人数学級編制実践研究校の申請は校内でしっかり議論したうえで行ってほしい。あまり急いで実践研究校を認定するのはどうかと考える。

○ 実践報告の作成等で、少人数学級編制実践研究校の加重負担とならないよう配慮すべきである。

 

第4回  9月27日(月曜日)実施                   

 

1 会議概要

(1)「佐賀県立高等学校における少人数学級編制(実践研究)」に係る実践研究校の申請について報告

(2) 作業部会の設置について

・作業部会(普通科部会、専門学科・総合学科部会)の組織案について検討

・各作業部会における今後の検討スケジュールについて検討

(3) 中高一貫教育の検証について

・県立中学校の志願状況の推移

・併設型中高一貫教育校に対するアンケート調査結果の報告

 

2 主な意見等

○ 作業部会の設置に関しては、既存の教科部会を利用することが、新たな組織を立ち上げるより事務負担なども軽減できると思う。工業部会では、各学校に「工業高校全体の活性化」等の課題を投げかけている。

〇 作業部会での討議については、討議の柱を先に提示しないと、議論が深まっていかないのではないか。

〇 作業部会では、教育委員会としての問題意識を提示することも大切だが、学校現場の現状と課題、将来への展望をしっかり考えてもらうことも大切ではないか。

○ 併設型高校の志願状況を見ると、内進生(併設型中学校から入学してくる生徒)の6年間をどうするかも大切だが、外進生(高校段階で入学してくる生徒)として入学することに魅力を感じるような教育内容を考えていく必要がある。

 

第5回  10月19日(火曜日)実施                   

 

1 会議概要

(1) 作業部会の設置について

・作業部会の組織案及び検討事項について検討

(2) 中高一貫教育の検証について

・報告書の取りまとめ方について検討

・市町教育委員会及び市町立中学校長との意見交換の結果報告

 

2 主な意見等

○ 普通科部会では、普通科を卒業して就職した者の方が専門学科や総合学科の場合と比べて離職率が高いという調査結果もあるので、進学だけに注目するのではなく、就職希望者の多い普通科高校の在り方も検討してはどうか。

○ 産業界など外からの意見を聞くことは、先の見通しを得るためにも大切なことと考える。検討組織には知事部局などから外部委員を入れるべきである。

○ 中高一貫教育の検証については、パイロット校である致遠館中学校・高校が中心となるとは思うが、他3校も含めていえることと、4校ではそれぞれ状況が違うところもあるので、注意して検討していく必要がある。

○ 市町立中学校では、県立中学校の開校が小中連携の推進や学力向上の強化など魅力ある学校づくりを進める契機となったとの声なども聞く。市町立中学校と県立中学校が、いい意味で切磋琢磨できる環境づくりを追求していかなければならない。

 

第6回  11月16日(火曜日)実施                   

 

1 会議概要

(1) 作業部会の設置について

・作業部会の在り方に関して各部会長(普通部会、農業部会、工業部会、商業部会、家庭部会、総合部会)との意見交換についての報告

(2) 中高一貫教育の検証について

・取りまとめ概要案について検討

・制度導入に伴う成果と課題について検討

 

2 主な意見等

○ 併設型中高一貫教育の検証であるから、まとめを内進生中心とするのではなく、内進生と外進生がお互い刺激しあっていることなど、高校段階で一定数の外進生を受け入れる併設型としての利点を加えていくべきである。

○ そもそも致遠館中学校が開校したときには、「中高一貫教育を行うことで生まれるゆとりを生かした教育ができる」ということが前提であったので、学力や高校卒業時の進学実績だけに偏った評価は行うべきではないのではないのか。

○ この検証については、単に中高一貫教育校だけの取組を評価するだけでなく、今後、市町立中学校や他の県立高校などとの関係も含め、どうしたらより良い教育環境が築けるかというところまで議論し、その成果を還元していくべきである。

 

第7回  12月15日(水曜日)実施                   

 

1 会議概要

(1) 中高一貫教育の検証について

・取りまとめへ向けての資料整理の視点について検討

・制度導入に伴う成果と課題について検討

 

2 主な意見等

○ 中高一貫教育の検証については、昨年度の中間報告と比べ、かなり幅を広げて成果や課題を抽出している。特に課題についてはもう少しきめ細かな検証を続ける必要がある。また、課題への対処とその改善の状況についても把握すべきである。

○ 外進生と内進生の割合については、他県の事例等も含め、各学校の状況等を踏まえながら、外進生の割合が一定以上あった方が良いのか、内進生の割合をもっと増やすべきなのかを検討する必要がある。

○ 本県では、中高一貫教育導入に先立って、教師の中高交流を実施しており、その経験者を中心に中高一貫を出発したという経緯がある。

 

第8回  1月13日(木曜日)実施                   

 

1 会議概要

(1) 中高一貫教育の検証について

・中高一貫教育校との意見交換についての報告

・制度導入に伴う成果と課題まとめについて検討

(2) 高校入試改革についての報告(検討部会での討議)

・改革の概要

○ 佐賀県立高等学校入学者選抜方式の変更方針(H21.12.24決定)に基づいて決定

○ 改革のポイント

・推薦制度を廃止すること

・全ての県立高校(ただし、定時制課程、通信制課程及び太良高等学校の全県募集枠を除く)で特色選抜試験(2月)と一般選抜試験(3月)を実施すること

・全ての受験生に学力検査を課すこと 

 

2 主な意見等

○ 今回の中高一貫教育の検証の中に含めることは不可能であるが、長期的視野に立って卒業生の10年後の状況をみることも必要である。

○ 内進生が高校の内容を先行して学習しているところでは、外進生がそれに追いつこうと学習意欲を高める面と、外進生が疎外感をもつ面とがある。特に内進生の割合が多い場合は、外進生が疎外感を持ちがちなので、内進生と外進生の割合については精査していく必要がある。

 

第9回  3月16日(水曜日)実施                   

 

1 会議概要

(1) 平成22年度の取組について(報告)

・決定したこと

     佐賀県立高等学校における少人数学級編制(実践研究)の導入

     (なお、検討部会において「新たな佐賀県立高等学校入学者選抜方式」を決定)

・継続検討としたこと

     中高一貫教育の検証

     作業部会設置の検討

 

2 主な意見等

○ 中高一貫教育の検証については、今回(平成23年度)の県立中学校入試や高校入試における志願状況も踏まえ、きちんと検証すべきであろう。

○ 作業部会における討議の柱については、今後の生徒減に伴う学校再編も念頭に置いて検討していくべきであろう。

○ 作業部会では学科ごとにそれぞれ議論を深めることも重要だが、県全体を見わたして、今後の高等学校の在り方を討議するために、各学科の代表が一堂に会することも必要ではないか。 

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