神埼市学校支援・振興プロジェクト第3回会議(10月9日)が開催されました

2008年4月14日

 神埼市の学校支援・振興プロジェクト第3回会議が、10月9日、神埼市役所にて行われました。

 今回は、前回会議で定めた子どもたちの学習規律に関する共通目標等の各校での取組状況とともに、これらを基礎にした各校の特色づくりと、これに必要な市や県、地域、大学等からの支援等の在り方など協議・検討を行いました。

 あわせて、次に定める共通目標として、教師が備えるべき基礎・基本的事項に関するアンケート調査結果等の提示がなされ、次回以降、引き続き協議・検討を深めることとしました。

 

会議の概要

1 日時

平成19年10月9日(火曜日) 14時から17時10分

2 場所

神埼市役所千代田総合支所2-2会議室

3 出席

神埼市内各小・中学校校長等、市教育委員会、佐賀大学関係者他地域の有識者、県教育委員会(企画・経営G、学校教育、社会教育、教育センター)

4 議題

(1)各校の特色ある学校づくりの推進について

(2)教師が備えるべき基礎・基本的事項について

(3)その他

 

会議の模様

(1)各校の特色ある学校づくりの推進

 各校長等からの重点目標や取組方針等の説明と、市や県、地域、大学等への支援要請が報告され、意見交換を行いました。

 主な意見等は、以下のとおりでした。会議の風景

 

  •  学校でも、基礎・基本の定着のため、授業のモジュール化やスキルトレーニング等に取り組んでいるが、例えば国語や読解力等、「いい授業とはどのような授業か」分からないとの声もある。模範授業をお願いできないか。
    •  教育センターでも、教科担当の研究員・研修員等が所外援助をやっており、特に国語は近年の読解力等への注目もあって引っ張りだこ。必要なら、そういう手立ても。
    •  学力向上拠点形成事業の指定校だが、前回の学習規律など、市教育委員会からも指導主事等派遣いただいて実際に模範授業を行ってもらい、ずいぶんと教職員の参考にもなり、意識も変わった。

 

  •  これまで、個を重視した指導が中心的な流れだったが、その結果、逆に心の問題、学級・生活集団の問題等も生じている。個については他校も取組があるので、自校はあえて協同教育や学びあいに力を入れたい。ただ、グループ学習などの手法は普及しているが、「なぜ、必要なのか」に共通理解がなく、ともすれば、「必要なんですか?」との議論も。そういう基礎をしっかり押さえる必要がある。
    •  ニューヨークのハーレムの学校再生に関する事例で、日本から学んだというものがある。競争と共生について、日本の教育ほど進んだものはなく、そこから学んで学校再生を果たしたもの。ただ、指摘のとおり、では、「なぜ、それが必要なのか」、逆に日本では意識しないままやっていることが確かに課題。

 

  •  小規模校のため、生活集団や人間関係が固定化される。学年間の縦割り活動の充実などに取り組んでいるが、学級経営等の指導助言がもらえないか。
  •  話し合い活動、グループワーク等について、実践に根付いた講演等がお願いできないか。
    •  小さいなりに小さいことを活かすということもある。例えば学習指導でも、大規模校では進度が思うように行かなくても、小規模なら発展的な学習等を充実させることもできる。体験活動も、貴校ほど特色のある取組は少ない。
    •  各校の課題を聞いて、大きいところは大きいなりの、小さいところは小さいなりの悩みがあるのが分かる。ただ、貴校ほど、子どもたちのまとまりがよく、家庭や地域との連携が図られている学校も少ない。
    •  学校での取組も重要だが、地域での取組も。子どもクラブ等でも、校区をまたがった体験活動やスポーツ活動等が必要。
    •  学級経営やグループエンカウンターなどは教育センターにも講座があるし、グループワークやワークショップなら、総合的な学習の時間や特別活動専門の研究員・研修員がノウハウをもっている。

 

  •  学習意欲等を考えるうえで、人としての在り方・生き方が課題。キャリア教育の指定校なので、道徳の授業等も含めてキャリア教育に取り組んでみたいが、指導助言等お願いできないか。
    •  佐賀大学の産学連携の関係で、NPO鳳雛塾という非営利法人があり、現在まで佐賀市内の小・中学校や牛津高校での実践例がある。そういうところを含めて、アドバイスはできる。
    •  教育センターも、今年度のプロジェクト研究の一テーマとしており、道徳もだが、総合的な学習の時間や特別活動等、各領域からのアプローチについて指導案や教材等の整理・体系化に取り組んでいる。

 

  •  小・中の連携について、授業の相互参観等は行われているようだが、中1ギャップ等の昨今の問題を考えるともう一歩踏み込んだ取組がほしい。政策レベルで何かないだろうか。
    •  課題にはなってきていて、例えば、キャリア教育等の個別的な事案を通しては、いろいろな協議・検討も行われているものの、具体的な部分についてはこれからの段階。
    •  この点では、ある意味、教育委員会以上に現場の問題意識なり、取組が先行している。県内では佐賀市の芙容小・中学校が小中一貫教育としてかねてから取り組まれている。このプロジェクトもほとんどの地区で小・中連携が一つのテーマだが、例えば多久では、かねてから学校の枠を超えたところに、任意のポスト(研究部長等)をつくって各校からの職員を貼り付け、市教育委員会と連携して動くことで学校の枠を超える仕組みをつくった。あるいは、小城では芦刈地区で、幼・小・中一貫教育をテーマに教育課程の再編成やコミュニティスクール化も含めた協議・検討が行われている。11月にこのプロジェクトの関係市町で千葉から講師を呼んで小・中連携をテーマにワークショップを行うが、そういう場に学校からも参加いただいてもいい。

 

  •  家庭教育や地域での教育の促進の契機とするため、道徳での保護者参加型の授業を考えていて、各クラス年3回の目標だがなかなか進まない。授業の構成や具体的なノウハウへの戸惑いや、学級を開くことへの抵抗感もないとは言えないが、何か事例や資料等はないか。
    •  道徳にも今、二つの方向性があり、一つは指導要領の徳目を押さえるというもの、もう一つは、教科や総合的な学習の時間、特別活動等を横断的にみて人間形成につなげるもの。家庭を巻き込んで、家庭教育の促進もというのであれば、後者のような幅広い捉え方ができる。
    •  このプロジェクトでも伊万里が道徳をテーマにしており、保護者参加の授業等の実践やノウハウはある。また、教育センターでもプロジェクト研究等で過去で取り上げているので、知見を持った研究員・研修員はいる。

 

  •  農園活動を一つの特色にしているが、地域のサポーターの育成が課題。農業に関する専門的な知識や販売のノウハウ、調理法の紹介などできる人材がいないだろうか。
    •  例えば鹿島の例では、学校は「地域に手伝ってもらいたい」との意向があり、地域の老人クラブは「手伝いたいけど、入っていっていいのかどうか」との戸惑いがあった。結局、両者の利害は一致しているわけで、ただ、話をする場がなかったから、お互いの気持ちが確認できなかっただけ。地域性が異なるのでなんとも言えないが、そういうこともあるのでは。

 

(2)教師が備えるべき基礎・基本的事項について

  •  市教育委員会から、市内全教職員へのアンケート結果として、どのような項目が多かったのか等、報告がなされました。
  •  方向性として、個々人固有の専門性や得意分野等に左右されるものではなく、教師として備えるべき共通的で基礎的な目標を、観念論や抽象論ではなく、具体的な行動目標として定めることとして、次回以降、議論を深めることとなりました。

 

(3)その他

  •  県社会教育課から、地域との連携を深める一手段として、「まなびネットSAGA」について、施設情報や講座紹介、人材情報等に関する機能・使い方等の紹介がなされ、各校に対して、総合的な学習の時間等の講師情報の収集等に活用いただきたい旨、依頼が行われました。
  •  地域の方から、ライオンズクラブが行う青少年健全育成活動の一環としての、ソーシャルスキル等をテーマとした「ライオンクエスト」の紹介がなされ、各校に対して、ぜひ神埼地区でも取組を行いたいので検討を、との依頼が行われました。

 

今後に向けて

 今回までの議論を通じて、少なくとも市教育委員会をはじめ、各校の校長先生方等には、神埼地区のテーマである「各校の特色づくりを教育委員会が支援し、その財産を共有する」、「その基礎として、子どもたちや学校、先生方等の共通の目標を定め、評価よりもまず相互のコミュニケーションの契機とする」といった方向性への共通理解は概ね、できてきたのではないかと思います。

 これはある意味、今後の学校教育や、その中での学校・教育委員会の役割・機能から、仕事の在り方も含めた新しい方向性を示すモデルでもあり、このプロジェクトについての県としての趣旨や狙いとも共通するものと考えます。

 今後は、各校の先生方や保護者、地域の方々、さらには市や県の教育委員会の各職員等含めて、こうした取組への理解を深め、意識を変えていくといったことが重要になってくるのではないでしょうか。

皆様にとって、より使いやすい県庁ホームページにするため、是非ご意見をお聞かせください。

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