平成21年度全国学力・学習状況調査の結果(二次)をお知らせします
4月21日に実施された平成21年度全国学力・学習状況調査における本県の調査結果について、8月27日の速報に引き続き、県内5つの教育事務所管内別の平均正答率及び児童生徒質問紙調査とのクロス集計結果、また、研究指定校において学力向上に取り組んできた成果についてお知らせします。
県教育委員会では、今後とも本調査結果を活用した学校支援等を通じて市町や学校等とも連携し、本県の児童生徒の学力向上に努めていきます。
1 地域別(教育事務所管内別)の集計結果
(1) 平均正答率(佐賀県・全国とも公立学校のみ)
5地域の平均正答率の状況は次のとおりであった。
- <佐城地域>
中学校の国語Bが全国平均と同程度で、その他はすべて下回った。
- <三神地域>
小学校の算数A、中学校の国語A・B及び数学Bが全国平均を上回ったが、その他、特に小学校の算数Bは下回った。
- <東松浦地域>
小・中学校ともすべて全国平均を下回っており、特に中学校の数学A・Bはその差が大きかった。
- <杵西地域>
小学校の算数B以外の教科においては、全国平均と同程度か上回った。
- <藤津地域>
小学校の算数A、中学校の国語A・B及び数学A・Bが全国平均を上回ったが、その他、特に、小学校の算数Bは下回った。
以上の客観的な学力の状況とそれぞれの地域の児童生徒の実態を照合して、効果的な施策の展開や指導の充実に努める必要がある。
なお、小・中学校において全地域とも、ほぼ全国平均と±0.05の範囲内にあり、ばらつきは小さい。
※詳細なデータ一覧は参考資料をご覧ください。
(2) 児童生徒質問紙調査
- 「生活習慣・生活環境」について、朝食を毎日とっている割合は、小・中学生ともに全地域において全国平均より高い傾向が見られた。
一方、テレビ等を見る時間については、東松浦地域の小学生、佐城地域の中学生が全国平均と比べてやや長い傾向が見られた。 - 「家庭学習等の取り組み」について、家庭での勉強時間は、三神地域、藤津地域、東松浦地域の中学生は全国平均と同程度であったが、それ以外の中学生及び全地域の小学生は全国平均より少ない傾向が見られた。
- 「読書・図書館の利用」について、読書時間は、藤津地域の中学生は全国平均より少ない傾向にあったが、他の地域の中学生及び全地域の小学生は全国平均と同程度であった。また、図書館の利用回数は、小・中学生とも全地域において全国平均よりかなり多い傾向が見られた。
- 「地域・社会との関わり」について、地域行事への参加や近所の人へのあいさつの割合は、小・中学生ともにほぼ全地域において全国平均より高い傾向が見られた。
2 平均正答率と児童生徒質問紙調査とのクロス集計結果から見られる傾向
※児童生徒の平均正答率は、全教科の平均正答率を示す。
「家庭学習と正答率」の関連で(1)~(3)の傾向が、「指導方法と正答率」の関連で(4)の傾向が見られた。今後は、学習意欲を高め、家庭学習につなげる指導法の工夫を含め、指導法改善に一層取り組む必要がある。
- 小・中学生とも、家で、学校の宿題をしている児童生徒の平均正答率は、高い傾向にある。(下グラフ参照)
- 小学生で、学校の授業時間以外に、ふだん(月~金曜日)、1日の勉強時間が長い(塾を含む)児童の平均正答率は、高い傾向にある。また、中学生では、学校が休みの日に、勉強時間が長い(塾を含む)生徒の平均正答率は高い傾向にある。
- 中学生で、テスト後に、間違えたところを家で勉強している生徒の平均正答率は、高い傾向にある。
- 小学生で、授業中に、自分の考えを発表する機会が与えられていると思っている児童の平均正答率は、高い傾向にある。


3 学力向上に関する研究指定校での成果
「基礎学力の定着と個性を生かす教育の推進」を基本目標に揚げ、その一環として、全国学力・学習状況調査や県学習状況調査の結果を活用して、小学校24校、中学校13校において、次のような指導法改善に取り組んできた。
- 全国調査等を活用した学校改善の推進に係る実践研究9校(平成20年度)
- 文科省委託学力向上実践研究推進事業3校(平成20~22年度)
- 本県研究指定校10校(平成18~21年度)
- 学力向上拠点校形成事業15校(平成17~19年度)
その結果、これらの研究指定校で、小・中学校別の平均正答率は、それぞれ次のようになった。


4 その他
(1)県教育委員会では
「基礎学力の定着と個性を生かす教育の推進」を基本目標に掲げ、平成20年度からは、
(1) 学力の現状把握と指導改善
(2) 教員の指導力向上
(3) 学習環境の改善充実
(4) 家庭・地域の教育力の向上及び連携の強化
を柱とする「佐賀県における学力向上重点対策」を策定し、取り組んだ結果、成果も少しずつ上がってきています。
今年度は、各教育事務所を中心とした学力向上支援チームによる学校支援を行うとともに、「魅力ある学校づくり推進事業」等を通して、各学校や市町教育委員会と連携し、学校改善や指導法改善に取り組んでいます。さらに、全学校長に対する全国学力・学習状況調査結果説明会を各教育事務所管内で実施し、学力向上への取り組みの啓発を行いました。
教育センターでは、全国や県の調査結果について、課題とその解決に向けた研修を実施し、今年度の教育実践交流会では、特に「家庭学習」に関する内容を取り上げる予定です。また、現在、全国学力・学習状況調査の結果を受けて、各学校での研修に出向き、「分析ツール」を用いた調査結果の分析及び結果に基づく学校改善や指導法改善などの学校支援を行っています。さらに、指導法改善についてプロジェクト研究を行い、研究した成果(指導法、ワークシートなど)については、積極的にWebページで発信しています。
県教育委員会としては、これまでの取り組みの成果と課題を検証するとともに、その結果を生かし、教育現場とも一体となって児童生徒の学力向上に引き続き取り組みます。
(2)「分析ツール」の開発・提供
結果データをグラフ化して、各学校が自校の課題を把握し、指導法改善に向けた取り組みができるように支援をしています。本ツールは県外の教育関係機関にも無償で提供しています。
(参考)配布件数:661件(10月28日現在)[平成20年度 862件]
