第2008-3号 旧久富家住宅 【佐賀市柳町】
概要
遺産にまつわる物語
旧久富家住宅は、白山町で履物商を営んでいた久富亀一が、大正10年にこの柳町に移転し、「履物問屋 久富商店」として建てたものである。明治元年生まれ、現有田町出身の亀一は、建物裏に作業所を造り下駄の製造も行い、県内中を手広く営んでいた。跡を継いだ息子である二代目の吉二は、大分県日田市にも下駄の製造所を設け、朝鮮半島へ販路を広げるなど事業を拡大し、「履物問屋 久富商店」は県下でも有数の大きな履物問屋であった。営業は、昭和55年頃まで続けられ、現在は住宅として使用されているが、土間奥には「履物問屋」と右から左に横書きされた木製の看板が今も掲げられ、当時の面影を残している。
建物の特徴
柳町の中程に北面して建つ。主屋間口は5間余り、建物の西側部分は土蔵造りであり、1階の主屋との間は南へ通り抜ける通路となっている。外観は、屋根をT字に造り、大棟の妻壁を大きく見せ、その下の表の棟を西棟まで連続させるので、力感あふれる表構えを造っている。
保存や活用の取組
主屋の旧問屋の店先であったところの広い土間はギャラリーとして使用され、絵画展などが不定期に催される。また、柳町地区で例年2月から開催されている「佐賀城下ひなまつり」では、「雛えびす実行委員会」「ユニフェム佐賀」によりひな人形や焼き物、造花などが展示され、ひなまつりの賑わいの一端を担っている。
アクセス
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