第3回県立高等学校入学者選抜制度検討委員会を開催しました
県教育委員会では、県立高等学校入学者選抜制度検討委員会を設置し、現行の県立高等学校入学者選抜制度の成果と課題に関すること、及び特色選抜試験及び一般選抜試験の在り方に関することについて審議しています。
このたび、第3回委員会を下記のとおり開催しましたので、概要をお知らせします。
期日:平成28年11月15日(火曜日)
内容:
(1) 挨拶
(2) 報告
(3) 協議
- 学校の特色づくりへの影響について
- 教育活動への影響について
- 受検生の負担感について
事務局からの報告:
(1) 検討の観点及び具体的な検討項目(案)について
ア 制度のわかりづらさ
イ 学校の特色づくりへの影響
ウ 教育活動への影響
エ 受検生の負担感
オ 全ての受検生に学力検査を課すこと
カ 入試回数等
主な意見:
(1) 学校の特色づくりへの影響に関する意見
特に普通高校は、特色選抜において特色を出すことはなかなか難しい。学力検査は国英数を課しているが、これで特色ある生徒を見抜くことは難しい。
普通高校では、特色選抜で合格した生徒達は高校でも成績が上位で活躍している。その生徒達が仮に特色選抜で合格していなくても一般選抜で余裕を持って合格できるので、普通科にとって特色選抜を実施する意味がないのではないか。
専門高校では、部活動での活性化が学校の活性化に繋がっている。そうした学校は、学力検査に特色ある科目を課すことで特色が出せ、特色選抜を実施する意味がある。
誰でも受けることができるのは大事な要素であるが、受ける際に受検生自身が高校の特色に合致しているのかを判断できる特色選抜になれば良いと思う。
推薦制度では、学力の面でなかなか頑張ってくれず、スポーツさえしておけば良いといった声も一部にあった。
本県の特色選抜20%の募集人員は全国的にも非常に少ない割合であった。学校の特色に合わせて見直してほしい。
特色選抜A方式は見直す時期にきているが、B方式は残してほしい。。
(2) 教育活動への影響に関する意見
- 中学校では、授業時数の確保が厳しくなってきているが、夏季休業の短縮や土曜授業で補っている。
- 中学3年生の授業を充実させることを考えるならば、以前の制度の3月に実施する1回入試で良いのではないか。
- 今後の学習指導要領改訂等を踏まえた入試制度にすることは当然であるが、「アクティブ・ラーニング」等の新しい言葉に踊らされずしてほしい。
(3) 受検生の負担感に関する意見
- 特色選抜の合格発表の後、一般選抜の願書提出までの期日が短く、生徒、教員ともに時間的な余裕がない。
- 何回も受検しなければいけないことは、私たちが思うほど生徒達は負担に思っていない。
- 一般選抜で受けたら合格すると思われる生徒が、特色選抜で不合格となって不安になり、進路を変更することが一部にある。
- 落ちることを前提とした2回のチャンスは、複数の受検機会と言えるのか。
- 挫折体験が全部悪いわけではなく、挫折から這い上がることも思春期には意味がある。