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肥前びーどろ

最終更新日:

 肥前びーどろ

 

■特徴 

 肥前びーどろは、ジャッパン吹きで作られる滑らかな肌合いが特徴。これは空気以外のものに触れることがないために生まれる仕上がりです。赤や青などの鮮やかな色も魅力です。


銀箔をあしらったガラス鉢 変色ガラスのアクセサリー 色味が特徴的な肥前びーどろ

 

■背景

 1852 年、佐賀藩は近代的軍備の研究のため、佐賀藩士の佐野常民を中心に蘭学者などを結集して、佐賀城下の多布施川流域に精錬方(理化学研究工場)を設立しました。
 ここでは鉄砲の火薬製造をはじめ、ガラスなどの理化学研究や実験を行いました。明治時代には鍋島家の管理下となり、1883 年には精錬社という民間会社に変身。1894 年には佐賀精錬合資会社に組織を替え、理化学用品やガラス製品を製造しました。
 その後、佐賀精錬合資会社で働いていた副島源一郎が独立し、副島硝子工業を創設。ガラス製造の専門工場を開設しました。1903 年には道祖元町に工場を移転し、伝統的な製造技術で今も生産を続けています。
 オランダの文献から学んだ技術を基に開発したガラス管を通して息を吹き込み成形する宙吹き技法は、日本独特の「ジャッパン吹き」と呼ばれています。これが、副島硝子工業が現代に受け継ぐ技法です。
 創業から近年までずっと工場では精錬方と同じガラス窯を使用していましたが、2011 年に燃費改善のため、新しい窯に作り変えました。現在はタンブラーや小鉢などのガラス食器を中心に製造。近年は金箔や銀箔を張り合わせたきらびやかなガラス製品も人気を集めています。

 


肥前びーどろピッチャー 肥前びーどろ酒器 肥前ビードロ花瓶

 

■工程

 肥前びーどろでは金属管のほか、ガラス管を使って吹くジャッパン吹きを行っています。まず、吹き竿を1400 ℃にもなる窯に入れてガラス種を巻き取ります。でこぼこしたガラス玉の表面を滑らかにして形を整え、板に押し当てて底の部分を作ります。
 そして吹き竿をもう1 本入れて、慎重に息を吹き込みます。2 本の竿を巧みに操る様子は「二刀流吹き」とも言われます。取っ手と口を同時に調整しながら成形したら、冷却して完成。 

 炉から硝子の玉を取る 宙吹き ジャッパン吹き

【炉から硝子の玉を取る】         【伝統の宙吹き技法】          【ジャッパン吹きの様子】 

 

 

■肥前びーどろに関する問合わせ先

副島硝子工業株式会社(佐賀県佐賀市道祖元町106)
TEL 0952-24-4211/FAX 0952-22-6109 

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お問い合わせは
(ID:25260)
佐賀県庁(法人番号 1000020410004) 〒840-8570  佐賀市城内1丁目1-59   Tel:0952-24-2111(代表)     
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