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県指定(民俗文化財の部)03

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佐賀県重要無形民俗文化財の部 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 かんこ踊(かんこおどり)

昭和41年4月23日指定
武雄市山内町大字鳥海船原 八幡神社
無形民俗文化財 


かんこ踊
 かんこ踊は、旧武雄邑を中心として伝承される荒踊と同様な奴踊の一種とされ、現在では隔年の9月23日に氏神八幡神社境内で奉納されている。出演者は先モッショ2名・後モッショ2名、カキ20~30名の踊り手と、笛3名・鉦5名・地囃子5名の囃子方である。
 踊り手はかんぱんとよばれる長袖で丈の短い上衣を着て、化粧前垂をつけ黒脚袢に白足袋、わらじをはく。烏帽子をかぶり、腰に一刀をさす。演目はふりこみ・本踊・うちでである。ふりこみは道行であり、幟を先頭に先モッショ・カキ・後モッショの順に両手を横にあげて、上下に動かしながら境内に入り、円陣を作る。囃子方が後方力につき本踊りとなる。先モッショ踊が終ると、後モッショ踊となる。それぞれの歌詞があり、雨乞い的な文句もみえる。力強い腕鉾、軽快な所作、力強い踏み足などに特徴がある。

 

 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 府招浮立(ふまねきふりゅう)

昭和43年4月23日指定
伊万里市南波多町府招 権現社
無形民俗文化財 


府招浮立
 府招浮立は本県西部に伝承される踊浮立の一種であり、毎年、10月第2日曜日、氏神権現社で奉納される。出演者は囃子方と踊手から成り、囃子方では笛12~13名、鉦7~8名、モリャーシ5名ほどである。
 踊手は曲目によって人数が異なる。曲目は大正5年の記録では御神・三番・笹野才造・振綾・踊奴・矢ノ根・振奴・小綾・鈴振・大武者・綾崩・小膳(銭)・大綾・小武者・処女踊(花踊)・一ノ谷・二十四孝・貝掘・蛭子(エビス大黒)・マクリ・賤ヶ岳・猿廻・朝顔・新吉原・膳(男膳)・イザリ敵打(箱根山)・妹背山(忠臣蔵五段目)・法貝妨・悪太郎・彦山権現・与一兵定九郎(一ノ谷太吾平)・鬼・ツメ(ムスビ)の33番がみられ、本囃子とも称されている。この他、道行(道囃子)・せり込み・宮めぐり・めぐり崩し・太鼓すえの五曲がある。道行で20名ほどの女児が銭太鼓を左右に振りながら進み、太鼓すえで大太鼓がすえられる。御神の曲は厳粛で他に見られない神事芸能である。その他の演目は舞台上に座を移して演じられるが、演劇的な要素もみられ、浮立の代表といえよう。

 

 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 竹崎鬼祭の童子舞(たけざきおにまつりのどうじまい)

昭和43年4月23日指定
藤津郡太良町大字大浦字竹崎 竹崎観世音寺
無形民俗文化財


 

竹崎鬼祭の童子舞
 正月5、6日の竹崎観世音寺修正会鬼祭で舞われる童子舞である。「鬼祭役割仕組帳」に定められた役割では鈴振とされ、男児2名があたる。その衣装は、上衣が麻織で柿色の衣で、両袖裏と背に鶴文を染め、袴は麻織で紺色のたっつけ袴、前後に輪宝文を染める。5日夜の初夜の行では、観音堂内でフレイを舞う。両副の介添えで魚笠をかぶり、仮面をつけ手にはホラ貝に盛った種籾をもつ。唱え詞にあわせて、身体を左右に傾ける所作であり、最後には種籾を播き散らす。6日前後ではフレイのあと、堂前で天狗ビョーシ、ヒザツキ、ビシャラモンポ、青蓮華、朱蓮華、五大忿怒王を舞う。各演目には両副が介添えとなり、堂内で衣装を整え、一回一回抱きかかえられて入退場を繰り返す。天狗ビョーシとヒザツキは仮面をつけ、右手に鈴、左手には末広をもつ。それぞれ四肢を踏むような所作と、両膝を地に打つ所作がある。

 

 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 高志狂言(たかしきょうげん)

昭和46年3月28日指定
神埼市千代田町下板字高志 高志神社
無形民俗文化財


高志狂言
 神埼市千代田町高志地区に伝承されている狂言で、毎年10月12日、氏神高志神社の能舞台で演じられる。
 江戸時代に狂言界の主流であった鷺流は、明治維新によって存亡の危機に瀕し、中央の狂言界からは完全に姿を消しながら若狭・新潟・佐渡・山口などでわずかにその痕跡をとどめていたとされているが、高志狂言はその秘曲とされる「半銭」を伝えている。
 高志地区は約40戸の農村集落で、能の家元を島家(後に三井所と改姓)が、狂言の家元を古賀家が務めている。出演者は地区の青壮年男子であり、現在では狂言だけが奉納されている。高志狂言は本来、口授口伝を原則としていたため、現在上演可能な演目は、半銭、ぶす、萩大名・千鳥・太刀奪など約20番ほどがある。
 半銭は、鷺の初代仁右衛門宗玄が、徳川家康の命に依り新作した狂言であるが、その秘曲が昭和46年にその伝承者故大坪勘一やその弟子達によって上演された。

 

 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 川原狂言(こうばるきょうげん)

昭和46年3月28日指定
藤津郡太良町大字上多良字上川原
無形民俗文化財


川原狂言
 川原狂言は農家の庭先にネブク(藁ゴザの一種)を敷き、そこで演じられ、著名な既成演劇の一部が、特設の舞台もなく農民生活の中に吸収され、さらにこの地方に流布する浮立と結びついて定着したものとされている。出演者は囃子方・謡の役と各演目の演技者からなる。囃子方はモリャーシ2名、鼓3名、ウウドウ1名・笛3名・大太鼓打1名であり、白足袋・草履ばき・裃に袴をつけ陣笠をかぶる。
 演目は舟弁慶・義経・知盛の3名、大江山鬼退治では頼光・酒呑童子など10名、羅生門は茨木童子・渡辺綱の2名、志賀団七仇討は宮城野・信夫・団七・ヒョヒャリの4名である。舟弁慶に登場する義経は、白足袋・わらじばき・褐色地に亀甲模様のある上衣と単衣のタッツケ袴をつけ、腰に一刀をさして烏帽子をかぶるなど諸役に応じた衣装と道具をもつ。囃子方と謡役は笛3名を前列にして並ぶ。謡に合わせ、モリャーシ・鼓・ウウドウ・笛が囃され、あらかじめ位置についた演技者が、謡の詞章に応じて所作を行う。

 

 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 米多浮立(めたふりゅう) 

   昭和47年3月29日指定
   三養基郡上峰町大字前牟田字上米多 老松神社
   無形民俗文化財


米多浮立
 米多浮立はテンツキ舞の一種で、隔年で10月22日及び23日に老松神社秋祭で奉納される。出演者は頭取1名、笛5名・テンツキ舞3名・大太鼓打8名・鉦打10名・ムラシ10名・ササラ17名・サイフリ10名である。
 テンツキ舞の3名は正1名・副2名で、いずれも黒筒袖の上衣、黒股引、腰にはゴザを垂らし、頭上にテンツキをつける。曲目は道行・鳥居がかり・本囃子・まくり・なまず舞いがある。打ち出しは同地区東端にある端応寺廃寺跡の空地で行われ、本囃子とまくりを奏する。道行を奏しながら老松神社に向い、鳥居がかりで境内に入る。境内では鳥居側に大太鼓、その両側に笛と太鼓打が立つ。さらにその外側にムラシ・ササラ・サイフリが並んで本囃子となる。中央正面にいるテンツキ舞役は高さ3mのテンツキを振り立て片手を腰、片手で冠り物を支えて跳びはねるようにして場内を一巡し、大太鼓を打つ。
 記録によれば佐賀市堀江神社に伝わる玄蕃流浮立が、寛永18年(1641)に当地に伝えられたとある。

 

 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 広瀬浮立(ひろせふりゅう) 

   昭和48年4月23日指定
   唐津市厳木町大字広瀬 天山神社
   無形民俗文化財


広瀬浮立
 毎年、八幡神社例祭の9月の第2日曜日と、宮地嶽神社例祭の9月23日の2回、天山神社の境内で奉納される。出演者は笛4名・鼓4名・大胴1名・締太鼓2名・大太鼓1名・鉦8名・謡1名である。広瀬浮立では、全員が和服を着用するが、鉦打・謡役以外の出演者は水色の袴・裃を着用し、その衣裳は県下で特異なものである。曲目は一つ打ち・道行・裏返し・早道行・鳥居がかり・ふきつけ・かんたん・しらばやし・そうけつくり・おかざきなどである。一の鳥居・二の鳥居・三の鳥居と道行を奏しながら進み、なかでも、打ち出しと三の鳥居で奏する一つ打ちは、1拍子で打ちこむテンポの早い囃子である。また、一の鳥居で奏する裏返し、二の鳥居での鳥居がかりなど鳥居ごとに停止して節度をつける。三の鳥居後に行うねじり囃子は、鼓4名と大胴1名が、ふきつけとかんたんの二曲により鼓を左右に大きくふり、足の動きとともに力強く律動的な折り目正しい所作を繰り返す。全ての鳥居をくぐり、社殿前で披露される神の前は、大太鼓以外の奉納者は全て正座し、厳粛な空気の中で演奏される。大太鼓の打ち方は、上体を大きく振って華やかなものとなり、しらばやしが三度演奏され、間にお謡いがはいる。ふたたび、そうけつくり・おかざき・うらがえしの三曲を演奏し、帰りの道行へとつづく。

 

 

 

佐賀県重要無形民俗文化財 母ヶ浦の面浮立(ほうがうらのめんぶりゅう) 

   昭和52年3月11日指定
   鹿島市大字音成字母ヶ浦 鎮守神社
   無形民俗文化財


母ヶ浦の面浮立
 毎年9月の第2日曜日に母ヶ浦の鎮守である鎮守神社の秋祭に奉納されている面浮立である。出演者は鳥毛8名、・笛の役5名・鉦打12名・大太鼓1名・かけうち12~15名で、他に奉行1名と頭取5名がつく。
 鳥毛は鉢巻に手甲・脚袢をつけ、わらじばきの奴姿。かけうちは波に碇綱の法被を着て、紅白のねじり糸の襷がけ白股引に黒脚袢、白足袋にわらじばきで、手甲をつける。黄色の布でモリャーシを腹部に吊るし、両手にバチをもつ。シャグマをつけた鬼面をかぶる。笛の役は裃を着て陣笠をかぶる。鉦打ちは花笠をかぶり、口を手拭いで覆い、浴衣を着流して下着の裾を出し、黄色の片襷を垂らす。曲目は奉願道・神の前・かんたん・村わたし・新ぶりゅう・みつがさね・ちょくばやし・ちりりん崩しの8曲である。
 母ヶ浦の面浮立は踏み歩みを主体とする勇壮な面浮立の代表的なものとされる。

 

 

 

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